第百十一話 喫茶店での出会いその十一
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「一日二十時間は論外でもな」
「やっぱり休日なしで長い時間働いていますと」
「過労になってな」
「そこから死にますね」
「そうなるからな」
その危険があるからだというのだ。
「ブラック企業はしがみつくよりな」
「辞めてですね」
「他の仕事にな」
「行くことですね」
「身体とか命あってだよ」
仕事もというのだ。
「何か凝り固まって辞めない人いるけれどな」
「自分がいないと、とか他に行く場所ないとか」
「そう言ってもですね」
「そんな会社人は使い捨てだよ」
「その人がいなくなっても」
「すぐに代わりの人をな」
「こき使いますね」
「そうするからな」
だからだというのだ。
「もうな」
「自分がいないとじゃないですね」
「ああ、それで他に行く場所もな」
「そうした場所よりもですね」
「世の中じっくり探したらな」
そうすればというのだ。
「あるものだよ、絶体絶命と思っても」
「助かる道がありますね」
「例えばお寺とかな」
「お坊さんですか」
「信仰心あったらなってもいいしな」
「お坊さんもお仕事ですね」
「そうだよ」
れっきとしたというのだ。
「紛れもないな」
「だから選んでもいいですね」
「お坊さんも難しいけれどな」
この仕事もというのだ。
「修行とか学問とか人の話聞いてな」
「心を救ったり」
「そうしたことしないといけないけれどな」
それで難しいというのだ、事実宗教家という職業になると人の話を聞いてそこで人や世の中の闇を見たりもする。
「けれどな」
「それでもですね」
「死ぬよりはな」
ブラック企業で過労死してというのだ。
「ずっとましだよ」
「死ぬよりはですね」
「死んだらこの人生は終わりだよ」
「もうそれで」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「もうな」
「それで終わりですね」
「そうならない為にもな」
「ブラック企業からは逃げることですね」
「やばいところだってわかったらな」
それならというのだ。
「そうあるべきだよ」
「そういうことですね」
「世の中はな、お嬢ちゃんもそうしたことはな」
「知っておくことですね」
「ああ」
絶対にというのだ。
「そうしたところはもういてもな」
「いいことはないんですね」
「人を粗末にするところになんてな」
それこそというのだ。
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