第百十一話 喫茶店での出会いその九
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「間違いなくな」
「そうですよね」
咲もそれはと頷いた。
「やっぱり」
「だからお嬢ちゃんがさっきのお巡りさん恰好いいと思ったのはな」
マスターは咲に笑顔で話した。
「いいことだよ」
「そうですか」
「自然のことだよ」
「そうなんですね」
「全く、警察とか自衛隊が嫌いでな」
そしてそこにいる人達がというのだ。
「北朝鮮に行く奴はな」
「馬鹿ですね」
「あそこは自分達を支持する人しか入れないんだよ」
北朝鮮はというのだ。
「だからあそこに行くならな」
「もう北朝鮮を支持している証ですね」
「そうなんだよ」
まさにというのだ。
「もうな」
「そうなんですね」
「だからな」
それでというのだ。
「そんな連中の言うことなんて聞かないで」
「お巡りさんや自衛官の人達をですね」
「好きでいろよ」
「そうなる様にします」
「これからもな」
「はい、それでこのお店に来たら」
咲はマスターに約束してからさらに言った。
「さっきのお巡りさんにお会い出来ますか」
「この時間にな」
「わかりました」
咲は強い声で頷いて応えた。
「それじゃあ」
「この時間にか」
「また来ていいですか?」
「断わる筈ないだろ」
マスターは咲に笑顔で答えた。
「是非な」
「このお店にですね」
「これからもな」
「この時間にですね」
「来てくれよ」
「そうさせてもらいます」
「ただな」
ここでマスターは咲にこうも言った。
「お巡りさんと自衛官の人達は当直とか非番があってな」
「来られない日もですか」
「あってそれは基本な」
そうした日はというのだ。
「内々のことでな」
「外の人達にはわからないですか」
「ああ、ご家族は知っててもな」
「やっぱりご家族はご存知ですね」
「けれどな」
それでもというのだ。
「何時誰がいるかいないかなんて」
「そうしたお仕事ですと」
「わかったら困るからな」
だからだというのだ。
「それでな」
「そうしたことはですか」
「俺達は知らないことだよ」
「じゃあそうした日にお会い出来なかったら」
「残念ってことでな」
それでというのだ。
「納得してくれよ」
「わかりました」
「学校だって休みあるだろ」
「土日に祝日は」
「そうだしな」
「警察や自衛隊も同じですね」
「やっぱり休みがあるんだよ」
そうなるというのだ。
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