暁 〜小説投稿サイト〜
新オズのリンキティンク
第十二幕その十一

[8]前話 [2]次話
「落語か漫才をな」
「されますか」
「落語は一人で出来るが」 
「漫才は二人ですね」
「基本な、そちらはどうするか」
「それなら相方がもういますよ」
 王子は満面の笑顔で言ってきました。
「漫才をされるなら」
「若しやそれは」
「そう、僕です」
 こう答えるのでした。
「それは」
「それをしてくれるか」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「安心してです」
「漫才をしてよいか」
「一緒にしましょう、僕もです」
 王子としてもというのです。
「王様と一緒に漫才が出来るなら」
「嬉しいか」
「そうですから」 
 それ故にというのです。
「王様さえよければ」
「一緒にじゃな」
「漫才をしましょう」
「それではな」
「うむ、わしも漫才をするぞ」
 秀吉さんも言ってきました。
「ねねとな」
「お主達は夫婦漫才じゃな」
「そうじゃ、そんな話もしたな」
「そうであったな」
「わし等もお笑いが好きでな」
「自分達でもやっておるな」
「それでじゃ」
 秀吉さんはさらにお話しました。
「このお花見ではな」
「お主達も催しに参加してか」
「夫婦円満の夫婦漫才をじゃ」
 まさにそれをというのです。
「見せるぞ」
「ではな」
「まあしょっちゅう言い合うけどね」
 ねねさんが言ってきました。
「あたし達は」
「そこでそれを言うか」
「言うよ、本当のことだからね」
 それでとです、秀吉さんに言います。
「言うよ」
「全く、それを言われるとな」
「困るかい?」
「ここではな、まあ確かにいつもじゃな」
「あたし達は言い合うね」
「何かとな」
 それこそとうのです。
「それも言い合うとじゃ」
「尾張の言葉丸出しでね」
「そうなるのう」
「何じゃ、お主達まだその言葉か」 
 信長さんは大好物の焼き味噌を食べつつご夫婦に言いました。
「言い合いの時に出るのは」
「どうもこの街の言葉でなく」 
 秀吉さんは右手を頭の後ろにやって照れ臭そうに答えました。
「出るのはです」
「であるか」
「そうです」
「まあわしもな」
「何かあるとですな」
「出るのはな」
 その言葉はといいますと。
「尾張の言葉じゃ」
「外の世界で言う名古屋弁ですな」
「それじゃ、それでじゃ」
 その為にというのです。
「ここのものも美味いと思うが」
「最もよいものは」
「きし麺に味噌カツ、海老に鶏料理にな」
「モーニングにですな」
「鉄板のナポリタンじゃ」
「それに味噌煮込みうどんですな」
「ういろうもな」 
 こうしたものが好きだというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ