暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第165話:その名は”愛”
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い遣る、熱くて深い感情を司るここに、LiNKERを作用させる事ができれば……!」









「う、ぅ…………あっ!」

 エルフナインが目を覚ますと、そこは彼女の研究室。傍には何時の間に居たのか、切歌と調、そして了子までもが来て見守っていた。
 切歌と調は目覚めたエルフナインに目を丸くした。

「あ、エルフナインッ!」
「どうなったデスかッ!」

 2人からの問いかけを無視して、エルフナインはヘッドギアを外して了子の手を取った。

「了子さん、もう一踏ん張りです!」
「分かったのね!」
「はい!」

 2人揃ってその場から居なくなり、後に残された切歌と調はどうすべきか分からずその場で唖然となる。

 その後ろで、奏とマリアがゆっくりと目を覚ましヘッドギアを取った。

「あ、マリア!」
「奏さん、大丈夫デスか?」

 エルフナインは何も言わずに部屋を出て行ってしまった。こうなっては、何があったかを知るのは奏とマリアのみ。
 だが奏は今まで見た事も無いような慈愛に満ちた穏やかな笑みを浮かべるだけで、マリアに至っては涙すら流していた。

「フフッ、フフフフフッ……」
「奏さん?」
「どうしちゃったデス?」

「いや。ただ、アタシ…………颯人の事、大好きだって、改めて思っただけさ」
「ありがとう……マム!」

 感傷に浸った様子の2人に、切歌と調は何が何だか分からず顔を見合わせるしか出来なかった。
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