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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
自由惑星同盟の最も長い3カ月
その名に誇りはあれど安らぎはなく
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土への帰還こそが私の!アスターテ連邦の夢だ!!」

「わかっている。我々とてそうだ」

 そして興奮した二人の後ろから弁務官就任一年目にして会派事務局長となったエオウィン・イシリアンがいる。

「おはようございます。情報確認に手間取りました、申し訳ありません」

 【交戦星域】の盟主、強国たる構成邦パランティア連合国を代表する3人の弁務官のうちの一人であり、現パランティア執政肝煎りの俊英である。

「エオウィン君、間違いないのだね?」

 静かにロムスキー代表が問う。リヴォフはどさりと医師に座ると腕を組んで目をつむり、何かを考えこんでいる。

「間違いありません。イゼルローン要塞はヤン・ウェンリー少将の支配下にあります。私の情報筋から確証を取りました」

 いつもの内心をつかませぬ微笑は薄まり、彼女もまた張り詰めている。

「諸君、会派代表世話役として一言」

 ロムスキーが面々を見回す。

「今、まさに我々は政治の分岐点に立っている。それも期せずして政権選択を行う選挙の直前だ。あと半年で同盟政府は次代の議長を迎えることになる」

 

「我々は迅速に、新たな指針を定め、予算を制定しなければならない。諸君、私たちは何者であろうか?私達は党派を超えた【交戦星域】市民達の代表者である。イゼルローン要塞が陥落し、もっとも大きな変化を迎えるのは私達が代表する人々である!」

「皆も自覚しているだろう。私たちは時に自由惑星同盟のマイノリティとなる。だからこそ、これからの数カ月間、【民主主義の縦深】は団結して新たな情勢に対応しなければならない。諸君、さあ??仕事を始めよう!」

「さて!」

 リッツ教授が手を叩き、【縦深】執行部の者たちは背筋を伸ばす。

「ハイネセンポリスで我々はまず何をするかだな」

 

 口火を切ったのはヴァンフリートの弁務官、イロンシだ。

「まずは軍部の動向だ。特にトリューニヒト国防委員長とシトレ統合作戦本部長、ロボス艦隊司令長官を押さえないとまずいぞ」

 そしてイロンシは机をたたく。

「議長のところに行く前にシトレとロボスの首根っこをつかむ必要がある!」

 

 それに反論するのはティアマト民国を代表するアリシアだ。

「軍部も重要だが最優先ではない、問題は連立を組む評議員たちだ!議長選の真っ最中だぞ。上院どころか下院の動きも読めなくなる!」

 アリシア弁護士が頭を抱える

「情報を収集するしかないか。国政政党たちの議長予備選挙の候補たちが何を言い出すか‥‥」

 

エオウィンも声を荒げることはなくとも普段と異なる早口で持論を述べる。

「世論の動きも見張らなければなりません。サンフォード議長らが迅速に指針を示
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