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八条学園騒動記
第七百十一話 恐竜達その十

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「あの生きものはな」
「ああ、イタチの仲間は」
 上等兵も剣呑な顔で述べた。
「外見が可愛くて」
「愛玩用、ペットにもなっているな」
「連合でも」
「この動物園でもいる」
 こちらにもというのだ。
「ミンクやクロテンやオコジョがな」
「そうした生きもの達がですね」
「いるが」
「どの生きものもですね」
「外見は可愛いが」 
 しかしというのだ。
「その性質はな」
「狂暴ですね」
「そうだ」
 まさにとだ、大尉は答えた。
「そして近くにある生きものをな」
「全て攻撃しますね」
「そうするからな」
 だからだというのだ。
「非常にだ」
「危険ですね」
「身体が小さいからいいが」 
 イタチはというのだ。
「しかしな」
「大きいならですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「非常に危険だった」
「そうでしたね」
「昆虫もだ」
 この生きものもというのだ。
「身体が大きいとな」
「恐ろしいですね」
「昆虫は動くものならだ」
「何でも狙いますね」
「蟷螂等がそうだな」
 この昆虫はというのだ。
「動くならな」
「襲いますね、何でも」
「だからな」
「哺乳類や昆虫はですね」
「その種類によってはな」
 まさにというのだ。
「恐竜よりもだ」
「恐ろしいですね」
「そうだ、満腹になっていいのならな」
 それならというのだ、人間でも満足せずただひたすら貪欲な輩がいるがこうした輩こそ最も恐ろしいのだ。
「いいのだ」
「狼もそうですね」
「そうだ、狼も満腹ならな」
「満足して襲わないですね」
「人間を襲うことはほぼないしな」
 その実はというのだ。
「いいのだ、童話のイメージでだ」
「考えるのはよくないですね」
「そうだ、だからな」
 それでとだ、大尉はさらに話した。
「恐竜についてもな」
「悪くはですね」
「思わないことだ、あくまでだ」
「正しい情報を得て」
「そこから調べて考えないとだ」
「ならないですね」
「そういうことだ、尚だ」 
 大尉は恐竜を観つつ上等兵にこうも話した。
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