第七百十一話 恐竜達その八
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「そうするが恐竜が冬眠はな」
「あの巨体では難しいですね」
「それで寒冷地にはおらずまたそうでない地域でもな」
「夜は行動が鈍りますね」
「熱帯でもないとな」
「それで夜の獣街もですね」
「少ない」
恐竜から受けるそれはというのだ。
「巨体で踏み荒らされる心配もな」
「発見するとですね」
「大きな音でな」
「退けられますね」
「海で遊んでいる時に襲われる話もな」
大尉は今度は水棲の大型爬虫類、イクチオザウルス達を見て話した。
「これも案外だ」
「少ないのですね」
「鮫に襲われる方が多い」
「そうなのですね」
「むしろな」
こう話した。
「そうなのだ」
「実は鮫に襲われることも」
「少ない」
「鮫は基本弱っている相手しか襲わず」
そうした習性でというのだ。
「また基本夜にだ」
「動きが活発になりますね」
「昼も動いているが」
回遊魚だからである、ただし種類によってはドチザメやネコザメの様に海底で長時間動かないことが多い鮫もいる。
「動きが活発になるのはな」
「夜ですね」
「だから映画や漫画で昼に人を襲うことはだ」
「少ないのですね」
「そして血の匂いに敏感でな」
「それがないとですね」
「来ない、こうしたことが揃っているからな」
それ故にというのだ。
「鮫が人を襲うことはだ」
「少ないですね」
「そしてその鮫よりもだ」
「恐竜に襲われることは少ないですね」
「余程命知らずな真似でもしないとな」
そうでなければというのだ。
「恐竜に襲われることはだ」
「稀ですね」
「そうだ、恐竜は肉食でもあまりな」
「危険でないですね」
「むしろ哺乳類のだ」
「肉食動物の方が危険で」
「田畑の獣害もな」
こちらもというのだ。
「哺乳類から受ける方がだ」
「多いのですね」
「遥かにな、そしてだ」
「そして?」
「昆虫の方がな」
「ああ、害虫ですね」
上等兵もそれはと応えた。
「やはりですね」
「農業にとってはな」
「深刻な脅威ですね」
「この動物園では飼育されていないがな」
「昆虫は」
「若しくはそのたぐいの生物はな」
蜘蛛や百足といった生きものはというのだ。
「また別の場所でだ」
「飼育されて」
「展示されている」
そうだというのだ。
「そうなっている」
「そうなのですね」
「それで害虫の驚異の方がな」
「恐竜よりも驚異で」
「そして哺乳類よりもな」
彼等よりもというのだ。
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