第三十話 多くの神々その九
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「あるしな」
「刀よりもか」
「剣がな」
「主な武器やったか」
「武士が出て刀が普及する前は」
それこそというのだ。
「剣がな」
「主な武器やってんな」
「そやった」
まさにという口調で話した。
「日本ではな」
「この頃の日本もそうか」
「日本も時代によって武器が変わる」
そうなっているというのだ。
「それでや」
「弥生時代とかは剣か」
「平安位までな」
その時代まではというのだ。
「むしろ刀はな」
「なかったか」
「そや、刀を使うのはな」
それはというと。
「何といってもな」
「武士やな」
「そや、武士が出てな」
そうなってというのだ。
「それでや」
「刀も普及したか」
「日本刀がな」
「それでその日本刀もやな」
シェリルは自分から話した。
「時代によって」
「色々変わってるで」
「変遷があるな」
「平安末期の刀と江戸時代の刀はちゃうで」
同じ日本刀でもというのだ。
「大きさも形もな」
「それぞれやな」
「ああ、戦国時代の日本刀は」
それはというのだ。
「かなりな」
「大きいな」
「そや」
「刀もそうやねんな」
「ああ、それで武士が出るまではや」
またこの話をするのだった。
「日本刀はなくてや」
「剣やな」
「そしてそれをどう使うかがや」
「重要やってんな」
「武においてはな」
「そういうことか、ほなその剣技にどう向かうか」
シェリルはその目に強い光を宿らせて言った、そのうえで大碓命の動きを見ながらそのうえで話した。
「それが大事やな、見たところ」
「何かわかったか」
「確かに剣技と術は凄い」
大碓命、この神霊はというのだ。
「そやけど他の技はない」
「そこが弱点になるな」
芥川も言った。
「つまり純粋な武人や」
「この神霊さんはな」
「純粋な武人は強い」
芥川はそれは紛れもないことだと言い切った。
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