第三十話 多くの神々その八
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「わかります」
「そうだよな、変な話だよ」
「そうして殺し殺されは」
「私にしてもな」
「あの方にとっても」
「そうだよ、じゃあな」
大碓命はあらためて言った。
「はじめるか」
「お話はこれ位にして」
「そうするか」
「それでは」
リーは神霊の言葉に頷き他の面々も続いた、そうしてだった。
日本の神々との戦に入った、その中で当然大碓命と戦うことになったがその剣技は中々のものであり。
それを如意棒で防いでだ、施は言った。
「いや、剣技がな」
「かなりやな」
バルムンクとミョッルニルを持つトウェインが応えた。
「この神霊さん」
「ああ、速くてな」
「威力もあるな」
「神話ではこんなん書かれてへんかったな」
「古事記でも日本書紀でも」
「それでもな」
「強いな」
二人で話した、だが。
その二人だ、羅がこう言った。
「当然と言えば当然やろ」
「この剣技はか」
「そうなんか」
「帝から征伐を命じられてんぞ」
日本書紀にあるこのことを話した。
「倭建命の前に」
「ああ、それやとな」
「それなりの武芸と軍略がないとか」
「命じられてへんか」
「例え隠れてもも」
「帝の次男さんでもや」
皇室の方であられてもというのだ、即ち。
「当時大和朝廷から見て大敵の征伐命じられるとかな」
「それなりの武がないとないな」
メルヴィルは神霊が放った術をかわしつつ応えた、見ればその術の威力も相当なものであり直撃を受ければ只で済まないものだった。
「ないな」
「そやろ」
「皇族でもな」
「やっぱりな」
「それだけのもんがないとな」
「命じられんな」
「隠れてもな」
このこともだ、メルヴィルは言った。
「命じられて」
「見込みがないと言われんわ」
「最初からな」
「そやな、この方にはそれだけの武がある」
芥川もこのことを認めた。
「間違いなくな」
「それでこの剣技か」
「日本の昔のもんか」
「速さも威力もある」
「そうしたもんやな」
「そや、これは用心せんとな」
「しかしや」
今度はシェリルが言ってきた。
「日本で剣か」
「それが違和感あるやろ」
「どうもな」
「昔は剣やったんや」
日本の主な武器はというのだ。
「戟とかもあったけどな」
「主な武器は剣か」
「草薙の剣もな」
三種の神器の一つであり綾乃の神具であるそれもというのだ。
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