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ハッピークローバー
第九十話 欲情の自覚その二

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「もうそれって見せてるのと同じだから」
「刺激するのね」
「それでそうした格好だとね」  
 それならというのだ。
「幾ら鳴海っちでもよ」
「ゴム必要になるわね」
 富美子は真顔で言った。
「さっき店長さんが言われた通り」
「ゴム、ね」
「そうよ、洒落になってないわよ」
 富美子はかな恵にも真顔で話した。
「本当にね」
「その時は」
「ゴムの使い方知らないと」
「後で大変なことになりかねないわね」
「ええ、ただ留奈も言ったけれど」
「膝までの半ズボンだと」
「そういえばかな恵最近そうした服多いし」
 よく着ているというのだ。
「膝までだとね」
「露出もなくて」
「夏の服にしてはね」
「それでなの」
「鳴海っちもね」
 彼もというのだ。
「何もしてこないのよ」
「そうなの」
「幾ら鳴海っちがそういうの押しが弱くても」
 それでもというのだ。
「ムラムラっとくるのが男の子っていうし」
「私がそうした格好だと」
「わからないわよ」
「そうなのね」
「そうよ、それでね」
「それで?」
「そうしたことしたいなら別だけれど」 
 それでもというのだ。
「したくないならね」
「そうそた恰好はなのね」
「しないことよ」
 くれぐれもというのだ。
「やっぱりね」
「そう言うと私もやばいかも」
 一華は富美子がかな恵に言ったこと聞いてだった、ボールを留奈の方に返してからそのうえで言った。
「結構ね」
「達川君の前で?」
「結構露出の多い格好したし、この前ね」
「どんな格好よ」
 留奈はそのボールを受けつつ応えた。
「それで」
「上は真っ白のタンクトップで」
「下は?」
「かなり短い白い木綿のミニスカだったけれど」
「白と白ね」
「ブラとショーツピンクでね」
「ピンク?白の下に?」
 留奈はかな恵にボールをやりつつ言った。
「それかなりね」
「後で気付いたけれどどっちもラインも色もね」
「透けてたのね」
「直接見えてなくても」
 それでもというのだ。
「もうまともにね」
「色透けてたの」
「はっきりとね」
「いや、それやっちゃったわね」 
 留奈は一華の話をここまで聞いて顔を曇らせて応えた。
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