第156話
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話の意味がわからないアリサが戸惑っている中、察しがついたトワがフランツに確認した。
「ああ。本来ならば”巨イナル黄昏”が終われば消滅するはずだった”剣”となってしまったミリアム君を”秘蹟プログラム”で実体化させて現世に留まれるようにした後に君達や魔女の”長”の協力による完全蘇生の為に僅かな隙を見つけて作成したバックアップ素体だ。………連合によってバックアップ素体が保管されている本拠地が爆破された事を知った時はバックアップ素体を他の場所に移さなかった事を悔いたけど、まさか君達が既に見つけた上ミリアム君の魂の移し替えも終えていた事には驚いたよ。」
「ハハ、まさかこんな形でレン君とキーア君による”本来の歴史のネタバレ”に救われていたとはね。」
「もし連合が黒の工房の本拠地への対処についてZ組との共闘を考えなかったら、取り返しのつかない事態に陥っていただろうな。」
フランツの説明を聞いたオリヴァルト皇子は苦笑し、ミュラーは複雑そうな表情である推測をした。
「ねえねえ!それよりも”1つの成果の内の半分は僕の肉体のスペア”って事、もしかして”もう半分の成果”はガーちゃん!?」
「その通り。ミルサンテの対岸の街道に本拠地のように異空間に隠している隠し区画があり、その奥にアガートラムが保管されている。君の今の肉体もそうだが、隠し区画やアガートラムはアルベリヒの目を盗んで作成したものだから、アルベリヒも把握していない為本拠地のデータにも隠し区画に関するデータはない為、まだ無事のはずだ。座標は――――――だ。」
ミリアムの質問にフランツが答え終わるとフランツの幽体が透け始めた。
「幽体が……!」
「……どうやら現世に留まっていられる限界が来たみたいね。」
「そ、そんな…………」
透け始めたフランツの幽体を目にしたエマは驚きの表情で声を上げ、フランツの状態を察して複雑そうな表情で呟いたセリーヌの言葉を聞いたアリサは悲痛そうな表情を浮かべ
「嘆く事はない、アリサ。僕は本来、こうして君達と話をする事もできず、消滅する可能性が高かっただろうからね。僕の肉体諸共アルベリヒを抹殺した上アルベリヒの魂だけを抹殺した異世界の”神殺し”殿もそうだが、君達に別れの言葉を告ぐ時間をくれた異世界の女神にも僕は感謝していると伝えておいてくれないか?」
「ええ……絶対伝えておくわ。」
フランツの言葉にアリサは辛そうな表情で頷いた。
「ジョルジュ、言うまでもなく君は幾らでも間に合う。このエレボニアを建て直すために私の分まで礎となって欲しい。それとシュミット先生には身体に気を付ける事と、研究の成果を見せられなくて申し訳ないと僕が謝罪していた事を伝えておいてくれ。」
「……わかりま
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