第156話
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のまさかでしょうね。――――――暗黒時代の魔導師達が追い求めて止まなかった禁断の領域。だけど、女神の二つの至宝の力を掛け合わせれば多少の無理も通らせられるって事でしょうね。」
フランツの説明を聞いて察しがついたエマは信じられない表情で呟き、セリーヌは真剣な表情で答えを口にした。
「まさか騎神達のエネルギーで不死者や剣と化した二人を人間に戻す事ができるとは……」
「ハハ、これはまいった。死者を生者に戻すなんてそれこそサティアさん達――――――”神の領域”じゃないか。」
説明を聞いていたミュラーは驚きの表情で呟き、オリヴァルト皇子は苦笑していた。
「!ま、待って……それなら、父様だって何とかなるんじゃ……!」
一方ある事に気づいたアリサは明るい表情を浮かべたが
「いや――――――遺伝子情報に魂魄の残留度。この方法は不死者となって短ければ短いほど成功する。私が不死者となって10年、同じ方法は通用しないだろうね。」
「………そんな……」
「お嬢様………」
フランツの口から語られた推測を聞くと悲痛そうな表所を浮かべ、その様子をシャロンは心配そうな表情で見守っていた。
「ただこのプログラムを実行するには3つの条件が必要でね。一つ目はイシュメルガを完全に抹殺する事、二つ目はイシュメルガ以外の騎神達が揃っている事、そして3つ目は”大地”と”焔”、それぞれの眷属の長による要請が必要である事だ。」
「一つ目はともかく、残り二つが問題だな。」
「そうだね……騎神達はリィン君達と私達で大半を占めているとはいえ、紫の騎神は猟兵王――――――敵側だし、何よりも大地の眷属の長であるフランツさんが………」
フランツの説明を聞いたミュラーとオリヴァルト皇子はそれぞれ複雑そうな表情を浮かべた。
「その役目………僕がフランツ先輩の代わりを務める事はできませんか……?」
「ジョルジュ君……!」
「目を覚ましたみたいだな……」
するとその時目覚めたジョルジュが起き上がってフランツに近づいてフランツに訊ね、ジョルジュの様子にトワとクロウは安堵の表情で呟いた。
「残念ながら、”長”としての人格ではなく”ゲオルグ”としての人格を受け継いだジョルジュ君では無理だよ。………”大地の眷属の長”の代わりを務める事ができるとすれば、それこそ”大地の至宝”を”大地の眷属”に託した人物――――――”空の女神”自身くらいだろうが………」
「え”。」
「おいおい……ここでまさかの”自称ただの人妻”の出番かよ。」
「……まあ、”あんなの”でも七の至宝(セプト=テリオン)を自らの手で作って、当時の人々に授けた張本人なんだから、”大地”に限らず”全ての至宝を授か
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