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八条学園騒動記
第七百十一話 恐竜達その三

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「大航海時代と産業革命を経てな」
「そうしてでしたね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「圧倒的な技術力と豊かさでな」
「世界を主導しました」
「そして有色人種は絶対にだ」 
 まさにというのだ。
「自分達に勝てない」
「その様にですね」
「確信していた、しかしな」
「それは誤りでしたね」
「今の連合を見ればわかるな」
「今は彼等がですね」
「圧倒的な国力と豊かさがだ」
 その両方がというのだ。
「備わっている」
「それが現実ですね」
「この国は混血していてな」
「殆どが有色人種ですね」
「純粋なコーカロイドはだ」
 そう言っていい人間はというのだ。
「ほぼいない」
「そうなっていますね」
「しかしだ」
 それでもというのだ。
「この通りな」
「豊かで技術力もある」
「そうだ、人種の問題ではないのだ」
「人の優秀さは」
「そのことを心からな」
 まさにというのだ。
「思うな」
「ここにいても」
「決して侮らず馬鹿にしない」
「連合を」
「公平に見てだ」
 そしてというのだ。
「判断することだ」
「それが大事ですね」
「さもないと見誤る」
 大尉はまたこう言った。
「間違っても最初の万博の様にだ」
「万博ですか」
「他の国のものを見世物にする様なだ」
「ああ、あの万博ですか」
 上等兵は今の大尉の話を聞いてすぐに察して言った。
「ロンドンの」
「今では連合とエウロパで行われているな」
「はい、マウリアはどちらにも参加して」
「そうだな、その最初はな」
「ロンドンで開催されましたね」
「そしてその時にな」
 その最初の万博でというのだ。
「欧州以外の文明の者達をだ」
「まるで見世物の様に出しましたね」
「そうしたが」 
 それがというのだ。
「かえってな」
「他の文明を下に見る」
「そうしたものになってな」
「侮りを生みましたね」
「最初からその感情がありだ」
 他文明当時の欧米の文明以外それに対してだ、産業革命からの欧州では非常に顕著な考えであったことは事実だ。
「それでだ」
「そうしましたね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
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