第八十九話 夏休みの宿題その十一
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「お世辞にもいい人じゃないしね」
「つまり小悪党ですね」
「よくそこいらにいるみたいな」
「そんな奴なんですね」
「漫画とか小説とかアニメで瞬殺される」
「そんな奴ですね」
「そうよ、王さん長嶋さんは確かに大物だったけれど」
この人達がそうであったことは事実だがというのだ。
「堀内は実績は兎も角ね」
「とんだ小物で」
「暴力を振るって」
「それで態度も悪い」
「しかもマナーもなくて」
「自分はよくて他人は駄目な奴なんですね」
「それでこんなのが学校の先生に多いのよね」
店長はあらためて言った。
「困ったことにね」
「だから先生も選ぶことですね」
一華はこう返した。
「お話を聞く相手は」
「そう、そんな先生の言うことはね」
「聞かないで」
「しっかりした先生のお話を聞いて」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「ちゃんと知っておくことは知っておくことですね」
「さもないと失敗するのはね」
「自分ですね」
「どうせそんな先生は責任も取らないし」
無責任な教師も多い、いじめ事件で自分は露骨に責任逃れをしようとした卑劣な校長がいる位である。
「授業を聞くだけでいいわ」
「あの、その授業も」
一華はどうかという顔で返した。
「八条学園は先生も指導受けて」
「ちゃんと教えてくれるでしょ」
「ですが公立って」
「公務員だしね」
このこともあってとだ、店長は答えた。
「問題があってもクビにならないから」
「悪いことは隠されるし」
「普通の公務員ならばれることでもね」
そうした悪事でもというのだ。
「学校って閉じられた世界で隠せるから」
「問題にならないですね」
「だから無能なだけだと」
「クビにならないですね」
「他の公務員よりもね」
公立の教師はというのだ。
「そうよ、どれだけ教えるのが下手で」
「それが改善しなくても」
「全くね」
「問題にならないんですね」
「だから生徒がどれだけ授業がわからないって言っても」
実際に授業を受ける者から苦情があがってもというのだ。
「クビにならないし」
「改善もですね」
「しないわよ」
「それで教えるのも下手だったりしますね」
「流石に全員そうじゃないけれど」
努力してわかりやすく教える様にしている先生も多いのだ。
「けれどね」
「中にはですね」
「そんな無能もね」
「いますね」
「まあそんな先生の授業はね」
聞いてもわからない様なそれはというのだ。
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