第八十九話 夏休みの宿題その八
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「まだ谷崎よりもね」
「ましですか」
「そうなんですね」
「電車の中で読んでもですね」
「何も言われないですね」
「あっちは」
「不思議とね、私もギリシア神話は無茶苦茶だと思うけれど」
その展開はというのだ、尚ゼウスを中心とした家系図を作成すると尋常なものではなくなる様である。
「何処で読んでも言わないし谷崎や荷風を学校で読んでもね」
「言われないですか」
「怒られることもないですか」
「文学作品って思われて」
「それでなんですね」
「言われないですね」
「そうよ、けれどゴムのことよりも」
それでもというのだ。
「危ないけれどね」
「そっちは言われなくて」
「ゴムのことは言われるんですね」
「変な学校だと」
「変な先生から言われて」
「怒られるんですね」
「そうよ、けれど実は学校の先生ってね」
店長は五人に顔を顰めさせて話した。
「結構以上にいやらしい人多いって言うわね」
「生徒に駄目って言って」
「自分は、ですね」
「何かよくありますよね」
「人には駄目って言って自分はいい」
「そんなダブスタの人いますよね」
「そうした手合いが多いから」
学校の教師にはというのだ。
「巨人の堀内もそうだったらしいけれど」
「ああ、あいつですね」
「あいつはね」
店長は巨人のエースだったこの輩のことを眉をかなり顰めさせて汚いものを語る顔で五人に話していった。
「選手に見せしめで雨の中ランニングさせて」
「ああ、それでですね」
「自分は雨宿りしていた」
「そうですね」
「そうした時自分も雨の下にいるものなのに」
「そうしたんですね」
「球場の中のレストランにいて」
そうしてというのだ。
「そこでマスコミの人達と食べながらお喋りしてたのよ」
「うわ、ベンチにもいなかったんですか」
「アジ最低ですね」
「色々評判悪いですが」
「そんなことしてたんですね」
「どうしようもないですね」
「それでね」
五人にさらに話した。
「ある選手がそれに怒ってロッカーで暴れたら」
「その人怒ったんですか」
「自分は雨にあたってないのに」
「選手の人達にそうさせて」
「そりゃ怒りますよね」
「当然ですよ」
「いや、それを見てロッカーを整頓した選手がいて」
それはあると頷いた五人にさらに話した。
「その選手に何をしているとも聞かないで」
「怒ったんですね」
「その選手を」
「整頓してる選手を」
「一切聞かないで」
「何がどうなったとか」
「そうよ、しかも後ろからいきなり飛び蹴りして」
その選手をというのだ。
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