暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第七十六話 次の日も会ってその三

[8]前話 [2]次話
「新一君から来て」
「そうですよね」
「呼んでないけれどね」
 それでもです。
「私は」
「詰所に来てますからね、僕が」
「休日もね。というか用ないじゃない」
 そもそもです。
「それでどうして来るのよ」
「用ならありますよ」
「何それ」
「僕達はわかってるからね」
 また詰所の人が言ってきました。
「皆ね」
「皆さんですか?」
「うん、そうだよ」
 その通りだというのです。
「皆ね」
「そうなんですか」
「もう奥華でも知らない人少ないんじゃないかな」
「奥華全体で、ですか?」
「阿波野君も知られてきてるしね」
 このこともあってというのです。
「千里ちゃんはもう奥華の娘さんだからね」
「私もなんですね」
「そうだよ、だから阿波野君は大切にしてあげてね。それで阿波野君も」
 今度は新一君に笑顔で言いました。
「千里ちゃんを守ってあげてね」
「そうさせてもらいます、僕喧嘩は弱いですが」
 新一君はそれでもと言いました。
「先輩を連れて逃げます」
「喧嘩出来なくてもだね」
「逃げることは出来ますから」
 だからだというのです。
「そうした時はです」
「私と一緒になの」
「その時は手を離さないで下さいね」 
 新一君は私にも言いました。
「そうして下さいね」
「それではね」
 私もこのことには頷きました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ