第百十話 咲が気に入った服装その十
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「非常に大きなです」
「喜びですか」
「ですから」
それでというのだ。
「いいのです、一敗のコーヒーがです」
「いいんですね」
「たかが一杯ですが」
それでもというのだ。
「されどです」
「一杯ですか」
「大きなものです」
「一杯でもですか」
「小さなものでもその人にとっては」
「大きなものですか」
「それが美味しく雰囲気も楽しめるなら」
それならというのだ。
「非常にです」
「大きいですか」
「そうしたものです」
「そうなんですね」
「ですから」
それでというのだ。
「そうしたお店でコーヒーを飲まれることもです」
「いいですね」
「そうです、では行かれて下さい」
「そうしてみます、そういえば」
ここで咲は気付いて言った。
「高校入って色々な場所を行っても」
「それでもですか」
「一人じゃなかったです」
「よく従姉の方と行かれていますね」
「クラスメイトか」
「そうでしたね」
「ですから」
それでというのだ。
「私はです」
「そうしたことはですね」
「はい」
まさにというのだ。
「はじめてです」
「そうですか」
「ですから」
「そのこともですね」
「冒険になります」
こう言うのだった。
「どうも」
「冒険ですか」
速水は咲のその言葉に微笑んで述べた。
「そう言われますと」
「冒険ですか」
「そうですね、はじめて喫茶店に行って」
「コーヒーを飲んでも」
「些細なことです」
速水は咲に答えた。
「後で振り返ると自分でも些細なこととです」
「思う様なことですね」
「はい、ですが」
それでもというのだ。
「その些細なことがです」
「冒険ですね」
「はじめて行うとなると」
それならというのだ。
「そうなります」
「そうですか」
「しかし冒険はいいものです」
「いいんですね」
「楽しく」
そしてというのだ。
「多くのものを得られる」
「そうしたものですか」
「無論何もせずに向かう冒険は無謀で」
そうしたものだというのだ。
「何でも危険で大変なことにもなりかねないですが」
「何かする、この場合は準備ですね」
「はい、準備をして」
その通りだとだ、速水は答えた。
「用意周到にです」
「はじめるべきですね」
「いきなり全くわかっていない場所に飛び込んで」
その様にしてというのだ。
「実に多くの人が命を落としています」
「冒険で」
「例えばアマゾンやアフリカのジャングルで」
こうした場所でというのだ。
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