第二十九話 家族その一
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第二十九話 家族
草薙は颯姫に自分の家族について微笑んで語った。
「今も東京にいてな」
「この街になのね」
「時々会いに行っている」
「そうなのね」
「いい家族だよ」
颯姫に微笑んで述べた。
「親も兄弟もな」
「いいご家族なの」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「俺は家族は悪いものじゃないと思っている」
「そうなのね」
「僕も東京に両親がいまして」
遊人も言ってきた。
「時々そちら、実家の方に帰りまして」
「会っているの」
「一人暮らしですが」
それでもというのだ。
「時々そうしています」
「遊人さんはそうなの」
「よかったら紹介します」
笑顔でだ、遊人は颯姫に話した。
「皆さん、颯姫さんにも」
「私もよ」
「どうでしょうか」
「遊人さんがそう言うなら」
颯姫はここでも彼の言葉に反応して言った。
「お願いするわ」
「それでは」
「暫く考えて」
そうしてというのだ。
「答えさせて」
「それでは」
「今はお祖父様と共に暮らしていますが」
??も言ってきた。
「掛け替えのないものに感じています」
「??はそうなの」
「そうです、二人だけの家族ですが」
??は颯姫にさらに話した。
「それだけにです」
「掛け替えがないのね」
「僕の家族でお家はです」
そうしたものはというのだ。
「あちらです」
「塔城のお家ね」
「そうです」
「僕はノーコメントということで」
星史郎は微笑んで述べた、今はサングラスを外している。
「また機会が来ればです」
「お話してくれるの」
「はい、ですが今は」
「ならいいわ」
「ええ、ただきっと悪くなかったのでしょうね」
顔を少し上げて遠くを見てだ、星史郎はこうも言った。
「家族は。どちらも」
「どちらもなの」
「僕にとっては」
「そうなのね」
「はい、今はそう思います」
こう言うのだった。
「振り返れば」
「俺はいつも言っている通りだ」
封真も颯姫に話した。
「小鳥とな」
「お父さんね」
「二人はな」
「司狼神威とは別に」
「あいつも家族と言っていいな、皆な」
「掛け替えのないものね」
「とても優しく温かいな」
そうしたというのだ。
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