第八十四部第四章 続く会談その十一
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「流石に」
「そうですか」
「実に。では」
「もう一杯ですね」
「頂きます」
こう言って再び飲む、そしてその一杯を飲んでからアルギエーリに対して真剣な面持ちでこう尋ねた。
「これはどの産でしょうか」
「プロヴァンス星系です」
「そちらの産ですか」
「その第四惑星のです」
そこのというのだ。
「産でしてケベックでもです」
「美味なものですか」
「そうです」
まさにというのだ。
「このシャンパンは」
「そうでしたか」
「私も好きでして」
「それで、ですか」
「この度用意しました」
そうだったというのだ。
「この様に」
「そうでしたか」
「はい、それだけのものと思い」
「私にもですね」
「勧めさせてもらいましたが」
「成程、素晴らしい贈りものです」
笑顔でだ、中央政府の者はアルギエーリに述べた。
「これは」
「そう言って頂けますか」
「では私も返礼として」
それでとだ、中央政府の者が言うことはというと。
「今度内務省でパーティーが行われれば」
「その時にですか」
「はい、私が知っているシャンパンの中でも」
その中でもというのだ。
「とびきりのものをです」
「出して頂けますか」
「はい」
その様にするというのだ。
「そのことを約束させて頂き大使もです」
「呼んで頂けますか」
「そうさせて頂きます」
是非にと言うのだった。
「その為にも」
「そうですか」
「はい、その時をお楽しみに」
「それでは」
社交辞令のうえにお互いに腹の中に含むものはわかっている、二人はそのうえでこう言ったのだった。
「楽しみにしておきます」
「それでは」
「その様にして」
「では」
「もう一杯」
こう話してだ、お互いに酒を楽しみだった。
今度はデザートが出た、そしてだった。
アルギエーリは中央政府の者にデザートのケーキを勧めた後でその場を後にした、すると。
連合の主な国の大使達が来て彼に問うた。
「お考えがあると聞きましたが」
「中央政府について」
「そう聞きましたが」
「それは一体」
「はい、それはです」
まさにとだ、アルギエーリは大使達に述べた。
「やがてお伝えします」
「といいますと」
「まさかと思いますが」
「情報ですか」
「それをですか」
「後日お伝えしますので」
微笑んでの返事だった。
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