友人のジレンマ
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り押さえられ、パトカーで連れて行かれる。
「母さん、大丈夫かな…」
アキヒサは母親の心配をする。
「アキヒサ、どうしてあんな怖いお母さんの心配をするの?」
ゼラニーは尋ねる。
「確かに、酷いことは沢山言われたし、嫌な思いもしたことは数え切れない。それでも、俺にとって母さんは母さんだから。ねえ、あの光線、もう一度俺に使ってくれないかな?」
アキヒサは質問に答え、その後にある提案をする。それは、自身をもう一度オモイデノシナに変えてほしいというものだった。
「だめだよ!そんな事をしたら、アキヒサは今度こそ捕まっちゃう!」
ゼラニーは却下する。
「どうしても、あの姿で伝えないといけないことがあるんだ!それに、きっとウルトラセブンも理解してくれる。そうですよね、モロボシさん!」
それでもアキヒサは引き下がらず、ダンを見ながら言う。ダンが言葉に詰まっていると、
「ダン、アキヒサのこと、頼んでもいいか?」
アマギがダンに頼み込む。
「わかりました。任せてください。」
ダンはそう言うと、木陰に隠れる。
「本当に大丈夫?無理していない?」
ゼラニー達の母はアキヒサを心配する。
「大丈夫です。あの怪獣じゃないと、できないことがあるんで。ゼラニー、お願い。」
アキヒサは答え、ゼラニーは光線を放ち、アキヒサは再びオモイデノシナへ変貌する。
“フゥオオオッ!”
オモイデノシナは張り付いているスマートフォンを光らせる。その光は文字となり、全世界の子供達が持つメッセージ機能を持つアプリにメッセージとして送られる。
「これ…」
学校内でマユカ達はメッセージを読む。
『家族と意見が合わなくて喧嘩することもあると思う。大人になれないうちは、理不尽に思うかもしれない。その理不尽も、大人になればきっと必要だったと思える日が来ると思う。子供のうちは、絶対親を大切にする気持ちを忘れてはいけない。大人になると、大切に思いたくても、大切に思う時間すらできなくなる。親を大切にできるのは、子供の間の特権なんだ。それを忘れないでほしい。』
そのメッセージは短いながらも、アキヒサの思いが強く込められていた。
“フゥオオオッ!”
オモイデノシナはダンのいる方を見ながら頷く。ダンは納得し、セブンに変身すると、再びアイスラッガーでオモイデノシナの核を切除し、アキヒサをもとに戻す。
「モロボシさん、セブンを呼んできてくれて、ありがとうございます。」
アキヒサはダンに頭を下げる。
「大したことはしていないよ。それより、お友達が帰るみたいだから、挨拶をしてくるといい。」
ダンはアキヒサをゼラニー達の方へ向かわせる。
「アキヒサ君、息子達が迷惑をかけてしまい、本当にごめんなさいね。」
ゼラニー達の母は
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