友人のジレンマ
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みたいに小型で6本足の虫もいたみたいだけど、サタンビートルっていう二足歩行の外来害虫に絶滅させられたんだ。」
アキヒサの質問にゼラニーは答える。
「そういう問題は宇宙でも起きているんだね。」
「地球でも問題になっているの?」
「虫なんかは特にね。地球の虫は小さいから、何かに紛れ込むと簡単に別の生息圏に入り込んで、生態系を壊してしまうし、人が人為的に特定の種を保護しようとして、結果的にそれ以上の被害が出ることだってあるんだ。」
「知らなかった。図鑑に乗っていることが全部じゃないんだね。」
アキヒサの説明を聞き、ゼラニーは納得する。その後も、アキヒサの思い出の品を見ながらアキヒサは2人に説明し、話が終わる頃には深夜となっていた。
「でも、やっぱり捨てたくない…」
アキヒサは我に返り、捨てなければならない現実に怯える。
「アキヒサ、捨てなくて済む方法が一つだけあるんだ。」
「本当に?」
「うん。この光線銃で、アキヒサと大切なものを一つにすれば、捨てなくて済むんだけど…」
ゼラニーは危険の伴う手段を話す。
「けど?」
「これを使うと、見た目が怪獣になっちゃうんだ。」
ゼラニーは問題点を言う。
「それでもいい!俺は、俺の大切なものを捨てたくないんだ!」
アキヒサは必死に伝える。
「もとに戻れないかもしれないけど、大丈夫なの?」
「それでもいい!」
ゼラニーはアキヒサの覚悟を受け取る。
「わかった。いくよ!」
ゼラニーはアキヒサと大切なものに光線を当てる。それらは一つになり、更に山の一部を抉って肉体を構成し、ゴミ塊物 オモイデノシナへ変貌する。
“フゥオオオッ!”
オモイデノシナはややトーンの高い雄叫びをあげる。
「むっ、見たこともない怪獣か。デュワッ!」
雄叫びをあげるオモイデノシナを見たダンはセブンに変身し、オモイデノシナの目の前に立つ。
“フゥオオオッ!”
オモイデノシナは目の前のセブンに驚く。
「デュワッ!」
セブンはファイティングポーズを構えるが、オモイデノシナは攻撃を行うことはなく、体をゴソゴソといじり、巨大な虫網を取り出す。
“フゥオオオッ!”
オモイデノシナはセブンのことを意に介さず、虫採りの要領で無断駐車されていた自動車を虫網で捕らえ、腹部にある虫籠に転送する。
「デュワッ!」
セブンはオモイデノシナを取り押さえようとするが、オモイデノシナは捕まらないようにするりと抜ける。それを見たセブンはオモイデノシナがただの怪獣ではないと感じ、透視能力を使うと、心臓部に近い核となる部分に体育座りで丸くなっているアキヒサがいた。
(中に子供がいるだと!)
内部のアキヒサに気がついたセブンはストップ光線を放ってオモイデノシナの
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