第十一幕その三
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右斜め上、左斜め上から木刀の一撃を繰り出し続ける人達がいました、その時の気迫と叫び声があまりにも凄くてです。
皆唖然としてです、こう言いました。
「凄いね」
「示現流のことは聞いていたけれど」
「実際はこうなんだ」
「こんな凄いことしていたんだ」
「気迫が違うね」
「うん、一撃必殺の剣術でね」
先生は驚いている皆にお話しました。
「幕末でも強いので有名だったんだ」
「切った張ったのね」
「幕末でもだね」
「強いので有名だったんだ」
「示現流は」
「新選組でもだよ」
京の都で幕府の為に戦っていたこの人達もというのです。
「一撃目は絶対にかわせってね」
「そう言ってたんだ」
「示現流については」
「そうだったんだ」
「そうなんだ、それでね」
だからだというのです。
「幕末とても恐れられていたんだ」
「これで真剣で攻撃されたら」
「もう終わりだね」
「一撃で真っ二つだね」
「そうだね」
「まさに薩摩藩を象徴するね」
そこまでのというのです。
「必殺の流派だったんだよ」
「必殺だね」
「まさにそんな流派だね」
「こんなのの一撃受けたら」
「本当に終わりだよ」
「攻撃を刀で防いでも」
そうしてもというのです。
「その一撃の衝撃で自分の刀まで額にめり込んでだよ」
「倒されたんだ」
「示現流の一撃があまりにも強くて」
「そうなったんだ」
「そうだよ、そうもなるね」
先生も猛稽古を見つつ言います。
「恐ろしい流派だよ」
「こんな人達と戦いたくないわね」
ダブダブも戦慄を禁じ得ません。
「何があっても」
「戦う相手はついてないね」
ジップも言います。
「本当に」
「こんな流派と戦ったらね」
しみじみと思うチーチーでした。
「まさに真っ二つだよ」
「一撃をかわせるかっていうけれど」
「それも難しいね」
オシツオサレツは激しく左右に撃たれ揺れている木の棒を見て思いました。
「こんなの攻撃だとね」
「恐ろしい攻撃だよ」
「しかも突っ込んで来るんだよね、示現流って」
こう言ったのはトートーでした。
「全く止まらずね」
「一直線に突っ込んで来るなんて」
ポリネシアはあらためて戦慄を感じました。
「そのことも怖いわ」
「ううん、幕末怖れられたのも当然だよ」
「こんな流派だとね」
チープサイドの家族も思うことでした。
「一撃で終わりだから」
「防いでもその力で押し切られるならね」
「こんな流派があること自体が信じられないよ」
老馬にしてみればです。
「流石薩摩藩と言うべきかな」
「鉄砲だけじゃないんだね」
こう言ったのはガブガブでした。
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