第十一幕その四
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「一体」
「プロ野球選手でキャッチャーやったんや」
「そうなのか」
「今は別の街のチームにおるけどな」
それでもというのです。
「その人も大阪に縁があってな」
「それでか」
「秀吉さんに招かれてるねん」
お花見にというのです。
「チームの選手の人達と一緒にな」
「そうなのか」
「監督さんも一緒や」
「そうなのじゃな」
「このノムさんもおもろい人やからな」
「会ってか」
「ええわ、一見口は悪いが」
その野村さんという人はというのです。
「実は優しくてな」
「いい人か」
「そや、その喋りもな」
「いいのじゃな」
「楽しみにしておくんや」
「ではそうするぞ」
「ああ、ほな午後はな」
リンキティンク王に笑って言いました。
「行って来るか、新喜劇」
「そうするぞ」
笑顔で応えてでした。
一行は坂田さんと一緒に豚まんや餃子にラーメンそして他の中華料理を注文して食べて楽しんで、です。
デザートのアイスキャンデーも食べてでした。
次は新喜劇を観に行きました、するとです。
坂田さんが言った通りのお顔立ちの人が舞台でお芝居をしていました、それがとても面白くてです。
リンキティンク王はこの時もでした。
「ほっほっほ、よいのう」
「そうですね」
王子も笑いながら応えました。
「これまで新喜劇は観てきましたが」
「今日は特別じゃな」
「面白いですね」
「それでじゃ」
お腹を抱えて笑いつつ応えます。
「わしはこうしてじゃ」
「笑い転げていますね」
「うむ」
まさにというのです。
「この様にな」
「僕もです、面白くて」
見れば王子も笑っています、他の皆もです。
「これはです」
「笑いが止まらんな」
「はい、もう腹筋がです」
「鍛えられるわ」
「そうですよね」
「いや、お笑いの街の中でもな」
寛美さんはというのです。
「とびきりじゃ」
「いいですね」
「うむ、ではな」
「今はですね」
「徹底的に笑わせてもらうぞ」
こうしてでした。
皆で寛美さんのお芝居に笑います、それでお芝居が終わってから劇場を後にしようとするとでした。
その時にです、寛美さんご自身が一行の前に来て言ってきました。見れば舞台衣装のままのお姿です。
「リンキティンク王さんご一行やな」
「そうじゃが」
「観客席で一番笑っておったからな」
それでというのです。
「わかったわ」
「そうなのか」
「特にあんたがな」
寛美さんはリンキティンク王に笑ってお話しました。
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