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エターナルトラベラー
第七十四話
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ぬまで一緒に夕飯を取りましょうという願いよ」

「はぁ!?」
「なっ!?」

願いの突拍子さに驚く護堂とエリカ。

「ふふっ…なかなかにズルイ願いよな。たったそれだけの願いの中にこやつは周辺への破壊の禁止を含めおった」

と、してやられたりといった微笑を浮かべてアテナが言った。

「どういう事だよ」

「分からぬのか?妾はその願いゆえ彼女の豊かな夕飯を邪魔できぬ」

エリカはその言葉から持ち前の頭脳で答を導き出した。

それでもありえないと思ったのか「まさか…」と呟いていたが…

訳が分からないと言う護堂へは後で説明するわと言い、今度はエリカ自身が言葉を発する。

「御身はこの周囲で事を荒立てるつもりは無いとおっしゃっているのですね」

「そう申しておるよな。この国で事を起こせば明日の夕食にありつけぬ」

「そうでしょうね。都市機能が麻痺するくらいの神威を振るわれればこの東京など一週間と持ちますまい」

「道理よな」

「あー…えっと、とりあえず、アテナはしばらくは人に迷惑をかけないと解釈してもいいのか?」

と、護堂。

「それは早合点だぞ神殺しよ」

「草薙護堂だ」

「そうであったな。では護堂。妾はユカリの食生活に影響の出ない所ではなんの制約も受け付けぬ」

「なっ!?」

「だが、それがおぬしに何か不都合があるのか?おぬしに何か迷惑がかかるのか?」

「他人に迷惑をかけるなと言っているんだっ!」

「ほう、これは異な事を言う。人間とて誰かに少なかれ迷惑をかけて生きている生き物であろう?草薙護堂、そなたにしてもそうであろう?」

ぐぅっと護堂は息詰まる。

それは護堂でも知る当たり前の事であったからだ。

道理を説かれて護堂は劣勢に陥る。

これ以上の問答は護堂に任せられぬとエリカが口を挟む。

「では、最後に御身にお一つお聞かせいただきたい儀があります」

「ほう、なんだ?魔術師の娘よ」

「御身はなぜ、ただ人たる彼女の願いを叶えているのでありましょうか」

「ふむ」

と、アテナは少し間を置いてから答える。

「ユカリは妾を一度なりとも殺した存在ゆえな」

「なっ!?」

さすがにこれにはエリカも驚いた。

「三位一体の(いにしえ)の女神である妾と対等に武技を争い、空を翔け、星を砕く閃光を用い、最後は剣にて我が首を討ったのだ。妾が不死の女神で無ければ妾の力を簒奪したであろうな」

「まさか彼女はカンピオーネなのでしょうか?」

「いや、ただの人…のはずよな。まつろわぬ神たる妾が神殺しを見間違うはずはなかろう。だが、妾を一度殺した褒美として神たる妾が気まぐれに一つ願いを叶えてやったまでだ。…まぁ、叶え
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