アーティストとエンジニア:三限目『技術開発の裏側』
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」
「このぐらいで萎縮されては困るなぁ……僕はまだその先を考えてるんだよ」
「まだあるんですか!?」
流石のリューナも大声を出す(笑) 珍しい。
「あるさ。だから先刻言ったろ……『依頼が後先になった』って」
「つまり……如何言う事ですか?」
リューナに理解出来ない事なんだから、俺に理解出来なくても問題ないよな?
「お前の顔付きからするに、もう既に動画に関しての大まかな構想は出来てるんだろ? 要はその動画も放送できる様にしたいんだ」
「ま、まだ音声の発信さえも出来るか否か解ってないのにですか!?」
「だからまだ言うつもりはなかったんだけど、天才美少女は新たなる技術に飢えていて先走っちゃったから、順序関係なく今になっちゃったんだよね」
「だって……色々……開発……したいんだもん……」
やっべ! 可愛い!!
普段は大人びた態度でクールなのに、お義父様の意地悪な言葉に少しむくれていじけてる。
俺や陛下のみならず、話を聞いていた女性軍人のグリーバー伍長も微笑ましく見詰めている。
「でね……偶然ではあるんだけど、丁度良い事にアーキちゃんって軍の広報課でしょ」
「は、はい。小官は広報課で勤務しております!」
そうなの、全然知らなかった。道理で俺みたいなか細い腕だと思った。
「広報課って事で、軍内外に向けて色んな事をアナウンスする事が多いと思う。だからさ……我が国初、いや世界初のアナウンサーになってみないかい?」
「ア、アナウンサー……ですか? それは一体……」
「基本的に現段階の広報活動だって、アーキちゃんが自ら原稿を考えてる訳じゃないでしょ。誰か、まぁ上層部が考えた事を原稿に落として、それを人々の前で発表している。それをラジオや、今後開発される“テレビ”でやってほしいんだ」
「テ、テレビ!? それはこれから開発を進めていこうとしている動画を発信する装置の事ですか?」
突如出てきた新たな言葉に動揺を隠せないリューナ。
「正確には“テレビ受信機”だね。先に開発してもらうのは“ラジオ放送機”と“ラジオ受信機”だ。その後で“テレビ放送機”と“テレビ受信機”を作ってもらう。この二つが出回れば、今まで作った物やこれから作り出す製品等を宣伝して、人々の購買意欲を増進させる事が出来る。重要な事だよ」
「つ、つまり私は世の中の人々に情報を伝達する係になれと?」
「うん、そうだね。情報伝達だけじゃないけどもアナウンサーになってほしい」
方やリューナには更なる開発に尽力する様言い付け、方やグリーバー伍長には未知なる業種を務めより言う。陛下のお考えは常人にはキツすぎる。
「現在グランバニアは人口が飽和状態になっている。世界が平和へと落ち着き、この国を発展させる事を最優先して外国
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