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星河の覇皇
第八十四部第四章 続く会談その三

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「色々情報を収集しようにも」
「とかく腹の内を見せない」
「一体何を考えているか」
「何をするつもりか」
「知りたいですが」
「それでもですね」
「そうです、あの微笑みと沈黙に対して我々はどうすべきかもです」 
 このこともというのだ。
「考えていくべきですね」
「その通りですね」
「今我々は各国政府での声明に向かっていますが」
「中央政府という相手がいます」
「その相手がどう動くか」
「それを知る必要もありますね」
「何とか情報を集めましょう」
 中央政府内部のというのだ。
「今は我々を見ているだけにしても」
「それは表だけで」
「裏です」
「問題はそちらです」
「裏でどうしているか」
「それが問題です」
「ですから」
 それでというのだ。
「我々はですね」
「中央政府のことを調べていきましょう」
「そして思惑を掴み」
「そしてそのうえで、ですね」
「我々も対する」
「そうすべきですね」
「全くですね、それでは今宵も」
 この日もと言うのだった。
「パーティーの場を通じて」
「中央政府の情報を集めましょう」
「彼等は沈黙を守っていますが」
「その沈黙をどう破り」
「そこからどう聞き出すかですね」
「かなり難しいですが目指しましょう」
 こう話してだった、ケベックの大使館員達はこの夜のパーティーの用意をしていった。そしてスワジランドの代表を歓迎しつつ。
 中央政府の者達を見た、だが彼等はというと。
 何も語らない、それでケベックの外交官達は口々に話した。
「お酒をもっと飲んでもらいますか」
「そうしますか」
「そして口を軽くさせますか」
「美食ももっと提供し」
 見れば多く用意されたテーブルの上に様々な料理が置かれている、ビュッフェ形式で食べる様にしているのだ。
「そうしてですね」
「機嫌をよくさせて」
「そうして聞き出しますか」
「中央政府から」
 まさにというのだ。
「そしてそのうえで」
「その情報を聞いて」
「そのうえで、ですね」
「こちらも対しましょう」
「是非共」
 こうしたことを話してだった、ケベックの外交官達は中央政府から来ている面々に飲ませていった。だが。
 彼等は幾ら飲んでも食べても平然としている、それを見てだった。
 ケベックの中国大使であるフランソワ=アルギエールは眉を顰めさせてそのうえで周りの面々に話した。長身で端整な顔の初老の男でオールバックの銀髪に黒い目のアジア系の肌と彫の深い顔の男である。
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