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詭道贋作ガンダム・戦後の達人
第5幕:後悔する権利
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にされ、全く無縁の黒幕に娘を自殺に追いやった元凶といて罵られ、その事に罪悪感を抱いたから出頭したのに不当に門前払いを受け、謂れの無い罵詈雑言を言われ続けた訳である。
「まったくです」
ただ、メカネの怒気だけは潰えていなかった。
「ですが、やっぱりその様な悪意に満ちた策略は人気が無いと言いましょうか、結局、愛人の息子を全く信用していなかった重役の証言のお陰で、自殺した事にされた娘の父親の逮捕に漕ぎ着けました」
「あ……悪銭身に付かずとはよく言ったモノですね……と言うか、その愛人の息子さん、余程人気が無いんですね?」
ツルギがやや半笑いの中、メカネが鋭い視線でこう宣言した。
「此処から先は私の感想ですが、育ての親にあるまじき精神を見逃す程我々は甘くありませんよ」
メカネは、言いたい事を言い切った途端に物腰が急に穏やかになり、急にツルギに礼を言った。
「だから、ガラ君の心の救済に協力して頂き、感謝いたします」
そう言いながらツルギに向かって敬礼をするメカネ。
だが、当のツルギの心は複雑だった。
ガラが決闘中に言った「強者には後悔する権利は無いって言うのか?弱者には同情される権利は無いって言うのか?」がどうも引っ掛かっていたし、それに、自殺に見せかけて殺された財閥総裁の妻と娘が不憫な上に、冤罪を着せられた上に何も知らずに出頭してしまったガラにも気の毒な部分が有るからだ。
かと言ってガラに完全に同情している訳でも無く、財閥総裁に自殺の元凶として利用されるだけの自分勝手を行ったガラにも責任の一端が有る訳で……
(この事件で1番悪いのは……誰だ?)
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