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詭道贋作ガンダム・戦後の達人
第5幕:後悔する権利
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人しく引き下がると言うのか!?」
「ただ表に出て目立つだけが出番じゃねぇ!」
その間、ガラは何かを思い出すかの様に抵抗を諦め、それに呼応するかの様にクレイモーアの四肢が斬り落とされた。
「な!?何ぃーーーーー!?」
ガラの予想外の敗北に対して何か言おうとしたマモであったが、その前にライトが何かでマモの右頬を斬った。
「何をして、ガッ!?」
ライトの手に握られていたのは、1本の短剣であった。
兵器(こいつ)をあのおっさん、つまりお前の親父が営む戦争博物館から追い出したかったんだろ?どうだ?短剣(こいつ)が戦場で輝かしくお前を斬ってる感想は?」
大きく切り裂かれ、今も流血し続けている右頬を押さえるマモに向かって短剣を投げ捨てた。
短剣(これ)、礼だよ。お前に遭わなきゃ、目が覚めなかった」
一方、ガラに勝利したツルギは、ガラに自分の持論を伝えた。
「貴方は、この機体が強制停止の罠にはまった時に『強者に後悔する権利は無いのか?』と言いましたね」
「……それがどうした?」
「でも、違うんです。強者に必要なのは後悔する権利でも、ましてやライトさんに撃退された人達が行った自分勝手な卑怯でもありません」
「じゃあ、何だって言うんだよ?」
「それは……最悪の事態を防ぐ為の『罪悪感』です」
ガラは再びハッとする。
「罪悪感……か……もっと早くにアンタに出逢えていたなら、俺は門前払いなんかされず、こうやってちゃんと罪滅ぼしが出来てたのかもな……」
そして、ガラは心身共に敗北を認め、マモの実の父カッオが計画していた戦争反対を目的とした戦争博物館の阻止は、ツルギの手によってまた水泡に帰したのである。

ガラ・タンドリーとの決闘を終えたツルギは、後日、メカネに呼び出された。たった1人で。
その理由は、ガラがあそこまでグレた理由をツルギに語る為であった。
「出頭したガラ君の逮捕拒否を伝えたのは、この私なんです」
ツルギは言ってる意味が解らなかったが、取り敢えず黙って聴く事にした。
「自殺した事になっている女性の父親には、妻と娘だけでなく愛人とその間に出来た息子さんまでいましてね、自殺した事になっている女性の父親は自身が運営する財閥の次期総裁を愛人の息子に譲る心算だったらしいです。関係が冷め切った妻との間に出来た娘よりそっちに愛情を注いでしまったんでしょう」
ガラが出頭するきっかけとなった自殺騒動の詳細を語るメカネの言葉に、徐々に怒気が宿って行くのを感じるツルギ。
「ですが、当の財閥の全重役と全管理職が全会一致で、一致団結して次期総裁の座が愛人の息子の手に渡る事態を全力で阻止する事が、現在の総裁である被害者の父親を立会人に仕立て上げた上で結ばれました。ま、それがまったく無関係なガラ君を巻き込んだ自殺騒動に発展する最後の引き金にな
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