第5幕:後悔する権利
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
そこの不届き者に正義の鉄槌をぉーーーーー!―――」
だが、ガラの怒りは自身の反則行為を棚に上げて自分勝手な事を言うマモに向けられていた。
「なにしてやがる?俺のタイマンの邪魔してただで済むと思うか?」
しかし、マモは何でガラに叱られているのか解らず、やはり自分勝手な事を言う。
「何を言っている?俺はただ、お前の正義の鉄槌に勝利をもたらそうと―――」
それがかえってガラの怒りを助長した。
「ふざけんな!そんな卑怯な手で勝ちたいって誰が言った!?それとも何か!?あの糞眼鏡同様、俺から後悔する権利を奪う気か?」
「何を言っている!?不当な理由で拉致監禁された展示予定の兵器達を後悔させない為の戦いじゃないか!敗北が絶対に許されない戦いなんだぞ!」
「うるせぇ!ふざけるな!何が正義だ?何が勝利だ?俺みたいな強者には後悔する権利はねえって言うのかよ!?弱者には擁護される権利はねえって言うのかよ!?そんな理不尽、俺が許すと思っているのかぁーーーーー!?」
その時、ライトがマモを思いっきり殴った。
「お前がこんな事を計画しなけりゃ、アイツも俺達もこんな恥ずかしい目に遭う事は無かったんだ!テメェだけは絶対に許さねぇ!」
しかし、ライトに殴られて吹き飛んだマモの手から零れ落ちた何らかのリモコンを、よりによってウミギ達が拾ってしまう。
「あ!しまった!」
「その拳は何だ?暴行罪で現行犯逮捕してやっても良いんだぞ?」
感情だけで動いてしまい事態を悪化させてしまったライトを嘲笑うウミギ達であったが、それがかえってガラから戦意を奪ってしまった。
「やめだやめだ!こんなつまらねぇ喧嘩、これ以上続けても何の意味もねぇ……」
ガラの戦意喪失を表現するかの様にフェルシュングに背を向けるクレイモーアを観て、慌てて声を掛けるマモとウミギ。
そんな構図を視て呆れるライト。
「……悪銭身に付かずって……こう言う事を言うのか?」
が、ツルギは慌てる事無くフェルシュング起動ワードを高らかに口にする。
「たんたん狸の金玉はー♪」
その途端、フェルシュングが再び起動する。
「なぁーーーーー!?」
「何だこの装置は!?ただの役立たずか!?」
予想外の不都合の連続に慌てふためくマモ達に対し、実戦経験者としての言い分を高らかに言い放つ。
「何らかの方法で敵の動きを封じる。火星粛清賛成派がそんな罠も思いつかない程バカだと思っていたのですか?それに、出撃準備中に簡易的な整備を行うのも常だと知らなかったんですか?だとしたら、やはり実戦に出るべきではないです」
だが、マモはガラの勝利とツルギの敗北を諦めない。
「だが!メインカメラとサブカメラは完全に封じた!貴様は完全に盲目になったも同然―――」
フェルシュングのヒートウイングビットがウミギの手前で停
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ