第5幕:後悔する権利
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さんがちゃんと武器を持って攻撃していたらを予想出来る様になったら……その時点でガラくんの負けだ!)
だが、当たるまで振るえば良い。いかにツルギが運転するフェルシュングが素早いとは言え、フェルシュングは武器を持っていない、そんな致命的なミスを続けさせる。それがガラの戦術だったが……
「!?」
その時、視界に飛び込んで来た油断と隙が、ガラの思考を一瞬空白にした。
(よそ見!?)
一方、ツルギが運転するフェルシュングは横で観戦している一団を発見すると、そちらの方に顔を向けながら手を振った。そして、フェルシュングに手を振られた一団は、困惑しながらフェルシュングに向かって手を振―――
「甘いよ」
その隙を見逃してくれるツルギではなかった。
フェルシュングは臀部のジェットブースターを噴射し、すれ違いざまにクレイモーアに胴を打ち込んだ。勿論、何も持ってない状態では何の意味も無い……筈だった。
「……あの馬鹿デカい刀……どっから出てきた……」
ライトには見えたのだ。フェルシュングの手に握られている……ツルギの心の剣を。
その事に驚くカッオ。
(まさか、見抜いたと言うのか!?ツルギさんの本当の目論見に!?)
一方のガラは苦虫を噛み潰した様な顔をしながら、自分の判断ミスを呪った。
(こいつ、戦術もイケるクチか!?)
だがそれに引き換え、ウミギはガラが慌てる理由が全く解らなかった。
「馬鹿なのか?」
しかし、マモが悪魔の様な笑顔を浮かべた途端、フェルシュングはビクともしなくなった。
「……なんだ?……何が起こっている?」
「何やってるんだ!?さっきの剣でさっさと斬っちまえよ!」
だが、ライトの怒号に反してフェルシュングはビクともしなくなった。
しかも、運転席にいるツルギを襲う異変は、フェルシュングはビクとも動かない……だけではなかった。
「!?……メインカメラが……遅効性塗料か?」
そんな中、マモが大喜びでガラに命令した。
「今だぁーーーーー!赤い鷹匠の輝かしい栄光と名声と出世街道を汚し、展示予定の兵器達を不当な理由で拉致監禁して拘束して輝かしく活躍出来る戦場から追放した、モビルフォースドライバー最大の面汚しに、正当なる死罪と獄門をおぉーーーーー!」
マモが未だに父であるカッオが運営する反戦を目的とした戦争博物館に展示してある兵器達に殺人を犯させようとしている事実に、カッオは完全に蒼褪めながら膝を屈して崩れ落ちた。
「私は……どこで間違ってしまったんだ?……私はまた……30年前の過ちを……またやってしまうのか……」
そんなカッオに慌てて駆け寄るライト。
「おい!しっかりしろよ!」
それに引き換え、マモはガラに向かって偉そうに命令していた。
「何をしているガラぁーーーーー!今こそ、
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