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新オズのリンキティンク
第十幕その八

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「そう言って」
「けれどこんなお料理他の国にないですから」
 カルロスはビーフカレーを食べて言いました。
「日本以外に」
「それで私も最初驚いて」
 野菜カレーを食べている恵梨香も言います。
「やっと受け入れました」
「実際オムライスなんて他の国にないぞ」
 リンキティンク王は自分が食べているものから五人に言いました。
「実際にわしもじゃ」
「オズの国に日本が入るまで」
「アメリカに日系人の人が増えて」
「それがオズの国に反映されるまで」
「それまでですね」
「オムライスを召し上がられたことないんですね」
「そうだった、兎角じゃ」
 さらに言うリンキティンク王でした。
「洋食はな」
「そうですよね」
「日本のもので」
「日本が入らないとですよね」
「食べられないですよね」
「このオズの国でも」
「中華料理もそうでな」
 こちらのお料理もというのです。
「兎角な、その国がアメリカに入らんとな」
「どうしてもですね」
「オズの国でも食べられないですね」
「お伽の国でも」
「そうなりますね」
「アメリカが反映される国ですから」
「そうじゃ、しかしな」
 それでもと言うのでした。
「こうしてじゃ」
「食べられますね」
「その国がアメリカに入ると」
「それならですね」
「その国の文化も出て」
「それで、ですね」
「食べることも出来る、そしてな」
 それでとです、さらに言うリンキティンク王でした。
「こうした街も人な」
「出来てですね」
「来てくれますね」
「そうなって」
「それで、ですね」
「一緒に楽しめますね」
「そういうことじゃよ」
 まさにというのです。
「わし等もな」
「いや、若しアメリカが反映されなくて」
 王子はしみじみとして言いました。
「アメリカが色々なものが入る国でないと」
「わし等もな」
「楽しめないですね」
「そうじゃな」
「そのことは言えますね」
「世界的にこうならな」
「外の世界でもですね」
 王子はハヤシライスを食べつつです。
 コロッケを食べてです、こうも言いました。
「そうなればですね」
「いいのう」
「そうですよね」
「人は色々なものが楽しめてこそな」
「嬉しいですね」
「楽しみが多いならな」
 それだけというのです。
「多いだけじゃ」
「いいですね」
「そうじゃ」
 まさにというのです。
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