互いの狙い
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くらカグラさんでもここからじゃ厳しいか」
その気持ちもわからないではないと俺も思う。カグラさんは確かに強いけど、今この場を支配しているのはどう見てもジュビア姉とカナさんだ。そもそも、ジュビア姉に彼女の攻撃が通用しないであろうことを考えると良くて引き分けなのが見るまでもなくわかる。
「カナさん」
「わかってるよ」
そしてここでもジュビア姉が先頭に入りカナさんが魔力を溜める。彼女が魔法を発動するまでの時間はほんの数秒であろうことから、試合が決するまでも数秒になるだろう。そう思っていた。しかし、ここから流れが一気に変わることを俺は・・・いや、恐らくこの場にいた全員が予想することなどできるわけもなかった。
シリルside
ダッ
真っ先に動いたのはカグラさん。それはそうだろう、カナさんが妖精の輝きを発動するまでにはわずかな間が生まれる。強力な魔法のためこれは仕方ないが、今回はタッグバトル。彼女にたどり着く前に水色の髪の女性が立ち塞がっているのだ。
「水流昇霞!!」
迫ってくるカグラさんへと攻撃を放つジュビアさん。しかし、ここで予想外の出来事が起こる。
「ふっ」
刀でそれを切り裂きながら前へと進むカグラさん。これは想像できた、彼女ならやりかねないだろうということくらい。だが、問題はここから。
「キャッ!!」
突然ジュビアさんの頭上に魔法陣が浮かび上がったかと思うと、それにより彼女がバランスを崩し・・・いや、まるで地面に押されるように崩れ落ちてしまったのだ。
「え!?」
「何あれ!?」
「どういうこと!?」
意味がわからず変な声が出てしまった俺たち。その隣でルーシィさんが何かを思い出したかのように声を出した。
「そういえばカグラって重力の魔法が使えたはずじゃ・・・」
「「「あ!!」」」
普段なかなか使っている様子がないため忘れていたが、リズリーさんの重力魔法はそもそも彼女が教えたもの。つまりカグラさんも重力魔法を使うことができるってことか!!
「悪いな」
強力な重力魔法により立ち上がることができないジュビアさん。しかもそのせいで彼女の水の身体がうまく機能しなかったらしく、カグラさんからの一撃を受けたジュビアさんはそのあまりの衝撃に気絶してしまった。
「まずいですよ!!」
「ううん。そうでもないわ」
俺が忘れていたせいで形勢が逆転しかねない展開に陥る。だが、運がいいことにカナさんが魔力を溜めきっていたようでそのまま向かってくるカグラさんに飛び掛かっていた。
「妖精の輝き!!」
「怨刀・不倶戴天!!」
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