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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
互いの狙い
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実力者たちは彼女たちの狙いに気が付いていた。そしてそれは彼らも当然ながら該当しており、その場にいるメンバーたちは楽しそうにしている。

「妖精三大魔法か・・・非常に興味深いな」
「そうね。あとから一気に試合を決めようとしていると考えると、相当自信のある技なんでしょうし」

大男と長い髪の女は話でしか聞いたことがない魔法がどれほどのものなのか、気になって仕方がない。だが、その隣にいるもう一人の女性はご機嫌斜めだ。

「気に入らない」
「何が?」
「あいつがだよ」

彼女の視線の先にいるのは水色の髪をした少年。恐らく今フィールドで戦っている二人に戦略を託したであろう彼は安心しきった様子で試合を見ているため、その表情が気に入らなかったらしい。

「あの子に負けた時のこと、思い出しちゃう感じ?」
「うるさい!!」

図星を突かれたことで苛立ちを押さえられなくなった女性は怒声をあげ、それを浴びたもう一人の女性は楽しそうに笑っている。

「・・・」
「どうした?」

そんな中、一番後ろでこの戦いを見つめていた男・・・先ほど妖精の尻尾(フェアリーテイル)の最強候補二人を倒したその人物は何も話すことなくただ試合を見つめている。

「・・・何も」
「そういうことにしておいてやる」

明らかに何かを考えていたのはわかったが、答えないのならと追求することはしない青年。沸き上がる会場の中、その男は一人ただ静かに試合を見つめ、そして笑みを浮かべる。

「やはりお前は面白いな」

誰も思い付かないような戦法を繰り出してくる相手。それを見て自身の最大のライバルのことを思い出しながら、彼は少年の方へと視線を向け、その場から離れていこうとする。

「どこに行く?」
「用事ができた」
「今?」
「あぁ」

彼がどこかにいこうとしていることに気がついた面々は声をかけるが、彼はそれを軽くあしらいあるところへと歩を進めていく。

「予定変更だ。明日のバトル内容を変更させよう」

彼の頭の中にはすでに構図が出来上がっていた。それを実現するため、彼はそれを成せる人物の元へと向かっている。

「まだ力は及ばないが、あのルールならいい試合ができるかもしれん」

そう呟いた男は不敵な笑みを浮かべ、歩く速度をあげるのだった。
















シリルside

まもなく次の魔導士が試合へと参加できる時間になる。そのため俺たちのいる待機場所は緊張感に包まれていた。

「ここまでは予定通りね」
「問題はここからですよ」
「お願い!!カナを先に出して」

隣にいる三人の祈るような声。それは当然俺もなんだけど、もうなるようにしかならないと割り切っているところもあるの
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