互いの狙い
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ルーシィside
遡ること第一試合が始まる前、あたしたちは顔を合わせて話し合いをしていた。
「まさか事前に自分たちの試合の参加者をエントリーしないといけないとはね」
「対策を練ってからという人選はできないわけですね」
今回のバトルパートは運営が決めた組み合わせではない。それはいいんだけど、この日の最終試合となっているあたしたちまでこのタイミングで選手を決めなければならないことであたしたちは誰を選べばいいのか迷っていた。
「タッグバトルと考えると・・・」
「シリルとウェンディが適任だけど・・・」
合体魔法も使えるしコンビネーションもいい小さな滅竜魔導士コンビ。変則ルールではあるものの、彼女たちが参加してくれれば言うことはない。と思ったんだけど、二人は抱き合った状態でシンクロするように首を横に振っていました。
「え?そんなにイヤなの?」
「何かあるの?」
どこか怯えているようにも見える二人に違和感を覚えつつも、その原因がわからないため問いかけるしかないあたしたちはそれを実行する。すると、シリルの方からもっともらしい答えが返ってきました。
「だってこの対戦カードじゃソフィアが出てくるじゃないですか」
「「「「あ〜」」」」
言いたいことはよくわかった。二人が恐れているのはマーメイドにいるセクハラ娘に蹂躙されてしまうこと。実力的には大差がないはずなんだけど、彼女たちはその少女との相性があまり良くないようでなかなか苦戦させられている印象がある。特にシリルに関しては、完全に相手の言いようにやられて苦汁を舐めさせられているのはよく聞く。
「てかソフィアが出てくるならあたしもイヤなんだけど・・・」
ソフィアは女性相手にイヤらしい行為を連発してくるため、そのターゲットになりそうな相手が出てきた時に参加することが多い。そして今回のあたしたちのチームでは全員が対象になるため、誰が出てもイヤな予感がするのは言うまでもない。
「そうかしら?」
「え?」
どうしようかと考えていたところ、ミラさんが真剣な表情であたしたちの方へと視線を送る。
「ソフィアはさっきの競技パートに出たわ。あんなんだけど、あの子の実力は確かだし後半戦に温存しておきたいと考えるんじゃないかしら?」
言われてみればそうだ。前回の大魔闘演武とは異なり今回は初めの四日間は出場回数に制限がある。そうなると高い実力を誇る彼女をそう簡単につぎ込むのは気が引けるのではないだろうか。
「あたしもそう思うな」
「ジュビアも」
カナとジュビアもその考えに賛同みたい。ただ、それでもシリルとウェンディは頑なにそれを拒んでいた。
「じゃあこの試合はお任せします」
「私たちは応援し
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