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ハッピークローバー
第八十八話 通天閣その九

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「あんなところに帰ったら」
「日本人のご家族もね」
「一緒にあの国に行ってね」
「生きて帰ってきていないのよね」
「つまり多くの人を地獄に送ったんだ」
 帰国事業に関わった人達をだ。
「マスコミもね」
「それ物凄く悪いことだけれど」
「これもね」
「問題になってこなかったのね」
「ネットが出るまでね」
 古田は眉を顰めさせて話した。
「野党も関わっていたっていうか」
「積極的になのね」
「活動していたよ」
「汚職より酷いわね」
 理虹はここまで聞いて言った。
「野党は悪いことしない正義とか」
「結局人間だしね」
「悪いこともするわね」
「まして誰も悪いことをしても問題にしないなら」
 そうした状況ならというのだ。
「倫理観のない人なら」
「どんどん悪いことするわね」
「だから今の野党の人達も」
「ああなのね」
「過激派の集団みたいになってるんだよ」
 事実彼等が支持母体の一つであるという。
「そうね」
「嫌なことね」
「うん、あとね」
「あと?」
「帰国事業に関わった人達で責任を取った人はね」
 そうした者はというのだ。
「いないみたいだよ」
「いないのね」
「マスコミの人達もそうで」
「野党の人達も」
「一人もね」 
 それこそというのだ。
「いないみたいだよ」
「それってあれよ」
 ここまで聞いてだ、理虹は眉を顰めさせて言った。
「邪悪と言うしかないでしょ」
「そうだよね」 
 古田も否定しなかった。
「もうね」
「吐き気を催す邪悪っていう言葉あるけれど」
「その域だよね」
「悪魔が何かって言ったら」
「そんな人達こそかもね」
「大勢の人をね」
「多分北朝鮮かどんな国か知ったうえでね」
 古田はこのことは小声で話した、それは確証がないから自然に自信がなくてなったことだ、
「そのうえで」
「騙して帰国させて」
「地獄に送ったから」
「それで責任取らないから」
「悪魔よね」
「そう言ってもね」
 それこそというのだ。
「言い過ぎじゃないよね」
「そうよね」
「それで野党が正義とか」
「言えないわね」
「今の一番大きな野党ってその流れだから」 
 それでというのだ。
「もうね」
「信用出来ないし」
「碌でもないってね」
 その様にもというのだ。
「言えるだろうね」
「そうよね」
「というか正義とか悪とか」
 そうしたことはというのだ。
「一方的にはね」
「言えないわね」
「けれど吐き気を催す邪悪はね」
 これはとだ、古田は理虹に話した。
「やっぱりね」
「あるわよね」
「そしてそれはね」
 その吐き気を催す邪悪はというと。
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