第五章
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「寒くてね」
「雪が多くて」
「道も凍るから」
そうなるからだというのだ。
「そうしたことはね」
「覚えておいてですね」
「冬もやっていってね」
「わかりました」
大林は確かな声で答えた。
「そうしていきます」
「今はいいけれど」
「夏は」
「涼しくてね」
そうしてというのだ。
「快適だけれど」
「軽井沢もそうですね」
実はこの保養地は長野県にあるのだ。
「女の子の多い」
「おっと、わかってるね」
「はい、女の子にはですね」
「迂闊に変なことはしないことだよ」
「安心して下さい、僕彼女はいないですが」
それでもとだ、大林はこの話にも乗った。
「紳士でありたいので」
「変なことはしないね」
「誰に対しても」
どんな女の子にもというのだ。
「そうします」
「そうだね」
「絶対に。あとです」
さらに言うのだった。
「ホモかっていうと」
「違うんだね」
「そっちの趣味もないです」
こうも言うのだった。
「女の子が好きです、ですが」
「紳士でありたいんだね」
「ルイス=キャロルみたいなこともしません」
「ああ、あの人だね」
築地は不思議の国のアリスや鏡の国のアリスの作者として知られるこの人物の名前を聞いて頷いて言った。
「あの人実はね」
「幼女趣味で」
「ご両親の許可を取って」
その幼女のだ。
「裸の写真撮っていたね」
「今じゃアウトですね」
「アウトなんてものじゃないよ」
築地は即座に答えた。
「もうね」
「変態確定ですね」
「ご両親も許可出さないよ」
絶対にというのだ。
「むしろそんなこと申し出たら」
「通報されますね」
「警察にね」
「そうなりますね」
「あの人は紳士だったけれど」
だからといって実際に危うい行動には至らなかったのだ。
「けれどね」
「アウト過ぎる趣味ですね」
「そうだね」
「僕幼女趣味もないですから」
あまりにも危険なそれもというのだ。
「本当に」
「それは何よりだよ」
「会社にとっても」
「そうだよ、君が紳士ならね」
「それに越したことはないですね」
「君は体格もあるし」
そのラガーマンの様なそれも見て言うのだった。
「尚更ね」
「そうしたことはですね」
「気を付けないとね」
そうしなければというのだ。
「本当にね」
「駄目ですね」
「そのうえでね」
さらにだ、築地は言った。
「彼女さんも見付けて」
「結婚もですか」
「考えていってね」
「そうした方がいいですね」
「少子化の問題もあるし」
日本を悩ませている社会問題の一つである。
「そうだしね」
「結婚して子供もですね」
「もうけてね、それでだよ」
築地はさらに言った。
「ご
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