ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
19.二と二の刀
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....というか目標金額越えてるヨ!」
「大至急装備を揃えて、準備が出来たら連絡させてもらう」
「よろしく頼む」
「アリガト!また会おうネ!」
アリシャがもう一度悪戯っぽく笑うとシッポで俺の体を引き寄せ、その頬にちょんと唇を触れさせる。慌てて離れると、後ろにいるリーファに向かって、ぱちりとウインクして、翅を大きく広げる。
二人の領主は赤く染まった西の空に向け、美しい隊列を組んで夕焼けの空に姿を消す。
周囲は、静まり返り、まるでさっきまでの激闘がなかったかのように風が吹き抜ける。
リーファが少し俺に寄り添ってくる。
「......行っちゃったね」
「ああ.......終わったな......」
誰もしゃべらない沈黙の中、小さな妖精がキリトの胸ポケットから姿を現す。
「まったくもう、浮気はダメって言ったです、パパ!」
「わっ」
リーファが慌てたように声をあげ、俺から距離をとる。気のせいか、リーファの顔が少し赤いような気がする。
「な、なにをいきなり......」
焦ったような声を出すキリトの肩に座ると愛らしく頬を膨らませる。
「サクヤさんにくっつかれたときドキドキしてました!」
「そ、そりゃ男ならしょうがないんだよ!!」
リーファはホッとした顔を浮かべたあと、ユイに訊ねる。
「ね、ねえユイちゃん、あたしはいいの.......?」
「リーファさんはだいじょうぶみたいです」
「な、なんで.....?」
「うーん、リーファはあんま女のコって感じしないんだよな.......」
「ちょっ......な.......それってどういう意味!?」
リーファが剣の柄に手を遣り詰め寄る。
「い、いや、親しみやすいというか.......いい意味でだよ、うん」
引き攣った笑みを浮かべ、キリトがひょいっと浮かび上がる。
「そ、そんなことよりとっととアルンまで飛ぼうぜ!日がくれちゃうよ!」
「あ、こら、待ちなさい!!」
リーファも翅を広げ、キリトのあとを追う。
俺もその二人のあとを追い、飛翔し追って行く。
目指すは........世界樹の上!!
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