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第二十七話 集結その十二

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 北斗は牙暁の前から姿を消した、牙暁は暫く夢の深い中に入ることにした。そうしてその時にだった。
 星史郎が都庁に来た、そのうえで挨拶をしてきた。
「はじめまして」
「待っていたわ」
 庚がその彼を笑顔で迎えた。
「これで全員揃ったわね」
「おや、僕が最後ですか」
「そうなると思っていたんじゃなくて?」
「確かに。暫く風来坊でいたかったので」
「だからこれまで来なかったのね」
「はい、ですが今こうしてです」
「来てくれたのね」
「地の龍として。いえ」
 星史郎は微笑んで言った。
「終わらせる為に」
「その為になの」
「来ました」
「そうなのね」
「駄目でしょうか」
「いいわ、ただね」
 それでもとだ、庚は星史郎に真面目な顔で返した。
「簡単に死ぬことは許さないわ」
「駄目ですか」
「地の龍は仲間よ」
 真面目な顔のままでの言葉だった。
「だからね」
「それで、ですか」
「ええ、それは許さないから」
「そうなのですか」
「だからね」
 それでというのだ。
「終わらせるにしても」
「僕は、ですか」
「簡単には死んだらいけないわ」
「この戦いが終わるまででしょうか」
「出来ればね」
 いささか諦めも見せつつだ、庚は言った。
「そうして欲しいわ」
「出来るだけ努力します」
「努力はね」
「はい、それでは」
「これから宜しくね」
「こちらこそ」
「それでだけれど」
 庚は星史郎にあらためて話した。
「これから皆で一緒に甘いものを食べに行くのだけれど」
「それはいいですね」
 そう言われてだ、星史郎はにこりと笑って応えた。
「実は僕もです」
「甘いものが好きなのね」
「そうなのですよ、では」
「ええ、今から行きましょう」
「皆さんと一緒に甘いものを楽しみに」
「そうしましょう」
 こう話してだった。
 星史郎も入れて全員揃った地の龍達は草薙が紹介した店に向かいそこでそれぞれ注文して食べはじめた、そして。
 苺のケーキを食べてだ、庚は微笑んで言った。
「確かにね」
「美味いだろ、この店」
「ええ、いいと思うわ」
 草薙に眉を細めさせて答えた。
「とてもね」
「これでもこういうのが好きでな」
 草薙はチョコレートケーキを食べつつ応えた。
「結構知ってるんだよ」
「そうなのね」
「他にも店知ってるからな」
 それでというのだ。
「よかったらな」
「そうしたお店にもなのね」
「一緒に行こうな」
「それではね」
「それとな」
 草薙はさらに言った。
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