暁 〜小説投稿サイト〜
X ーthe another storyー
第二十七話 集結その十一

[8]前話 [2]次話
「そう思っていてもね」
「それでもよね」
「積極的にはね」 
 その様にはというのだ。
「思っていないよ」
「そうよね」
「彼にしてもね」
「星ちゃんもね」
「彼もだよ」
「考えていないわね」
「そうだよ」
「それじゃあね」
 まさにというのだった。
「庚さんも本心はそうだし」
「だとすると」
「あの人しかいないよね」
「もう一人の」
「あの人に気を付けないとね」
「わかっているよ、今もあの人が目覚めていないから」
 それ故にとだ、牙暁は答えた。
「だからだよ」
「こうしてお話出来るね」
「今あの人は歯噛みしているよ」
「自分の力が封真君に弾かれて」
「そうなってね」 
 それでというのだ。
「間違いなくね」
「そうよね」
「けれど」
 それでもとだ、牙暁は話した。
「あの人も眠って」
「人間だからね」
「それに本来のあの人がいるから」
「抑えてるのね」
「次第に抑えられなくなっていても」
「まだね」
「抑えているよ、だから」
 それ故にというのだ。
「封真への干渉も」
「失敗したわね」
「彼は確かな心を以て弾き返したけれど」
 その干渉をというのだ。
「それが出来たのも」
「あの人がよね」
「抑えたからね」
「弾けたわね」
「だからね」 
 それでというのだ。
「今はまだね」
「抑えられるわね」
「次第に無理になってきているけれど」
「それでも今はね」
「出来ているよ、そしてね」
 牙暁は自分の話を続けた。
「あの人だけが人間を滅ぼしたいなら」
「それならね」
「あの人を何とかすることかな」
「そうなるわ。じゃあ今はね」
「うん、これでお別れだね」
「もうすぐそっちに星ちゃん来るわね」
 その彼がというのだ。
「星ちゃんのこと宜しくね」
「うん、ただ彼については」
「出来る限りのことをしていこう、それで無理ならね」
「もうだね」
「星ちゃんのことは覚悟も決めてるから」
 寂しい笑顔になってだ、北斗は話した。
「だからね」
「出来る限りのことをして」
「それで駄目ならね」
 それならというのだ。
「もうね」
「いいんだ」
「仕方ないわ、じゃあね」
「うん、またね」
 牙暁から一時の別れの言葉を告げてだった。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ