◇許嫁と戸籍と月村と
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ひきつらせながらも口を開け食べた。
「っ!?美味い」
「えへ。よかったですよ」
美味しいと言ってくれた為にファリンも若干顔を赤くさせながら喜ぶ。
高級品だからか今まで食べたケーキの中でも一番美味い。
「はい。一護君あ〜ん」
続いてすずかもニコニコ笑いながら一護の口にケーキを近付ける。
「う、あ……あ〜ん」
未だ気恥ずかしいのか若干顔を赤くさせながら食べた。
「………その……わた、私も……よろしいでしょうか?」
後ろで無表情でファリンを睨んでいたノエルも羨ましさからか、顔を赤くさせながらすずかに聞いてみる。
「ノエルの好きなようにしていいよ」
すずかから了承?が取れたノエルは一護とお互い顔を赤くさせながらケーキを口に近付ける。
「その………一護様。あ、あ〜んして……くださいませ」
一護は口を震わせながらそのケーキを食べた。
「お、美味しかったでしょうか?」
「あ、あぁ今まで食べたケーキの中でも一番美味い」
一護は気恥ずかしさを誤魔化す為に紅茶を飲む。
「それじゃあそろそろ真面目な話しに入るわね」
紅茶も入れ直し、それぞれ席に座ったのを確認した忍が口を開く。
「あぁ」
頷く一護。忍も頷く。
「まずは記憶消去に関しては一護君が覚えていてくれるから良いとして、一護君。君此れからどうするつもりなの?」
「それを悩んでいるんだ。並行世界だから戸籍何てねぇし、子供だからバイトだって出来ねぇ」
頭を掻く。それも仕方ない。金と戸籍が無ければ生きていけない。
「だから私にいい考えがあるんだけど?」
一護のその悩みに忍はニマリと悪巧みしていますと言っている顔で一護に言う。
「いい考え?」
「そう。私達のこの家で暮らさない?」
「………はあ?」
流石に一護も疑問の声を出す。
「私達は一護君に命を救われて、一護君の事情を唯一知っていて、私達の秘密も知っていて、契約もしてくれたんだから。戸籍も私が責任持ってぎぞu……造っておくから。どう?良いこと付くしでしょ」
「…………だが、悪いしな」
「全然構わないわよ。ねぇ三人も一護君と一緒に暮らすことになっても別に構わないわよね」
答えが判りきっている癖にそう尋ねる忍。
「わたしは……別にいいよ?」
「そもそも断る理由がありません」
「一緒にお風呂入りましょうね」
「「それは羨ま……不潔だよ(です)ファリン」」
「と、言う訳で全員一致でようこそ一護君。月村家へ」
「あ、ちなみにすずかの許嫁ね一護君」
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