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黒崎一護の異世界物語
弾き出された一護
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四人共しっかりと認識できている。自動人形であるノエルとファリンの二人にも。

つまりは一定の霊力を四人は所持している。

せめて、霊力を操る技術を持っていれば撃退は出来ていただろう。

「ノエル!!」

「お姉さま!!」

「のえる!!」

忍、ファリン、すずかが悲鳴をあげる。

吹き飛んだノエルは、震える足をしっかりと押さえながら立ち上がる。

痛い。

自動人形であろうと、忍とすずかは人間として接し愛している。

故に二人にも心が、魂がある。

だから痛い。

「(私が怪我等をしてしまったからに忍お嬢様とすずかお嬢様を悲しませてしまった………まだ、倒れる訳にはいきません!!)」

必死に立ち上がろうとするノエル。ノエルを助けようと三人が動くが、空から霊力の弾丸が降り落ち行動を阻害する。

三体の虚は三人にその巨大な腕を伸ばす。喰らう為に。

「誰でも………誰でもいい………ですから………助けて………助けてください!!!!」

ノエルが涙を流し叫んだ。

叶う訳が無い。

そう………普通なら。

「やらせるかぁぁぁ!!」

上空から小さなオレンジ色の髪に、黒い和服を着て、長い刀を持った少年が現れて………三体の虚を弾き飛ばした。









SIDE:一護

空間の亀裂から飛び出した一護。目の前には真っ白な雲が広がっていた。

そう。雲に届く程の上空に出たのだ。

流石の一護もこの状況には驚きを隠せない。

「危ねぇぇぇぇ!!!」

すぐに空気中の霊子をかき集めて、その上に着地する一護。

「で?何処だここは…………」

一護は下を見下ろす。

見えるのは海。広い海。街がある。けど、一護にとって見たことのない街である。

「海があるってことは空座町じゃねぇな………ってことはどっかの町か」

そもそも情報が少な過ぎるのだ。こんだけの情報ではまず現在地すら分からない。

「取り敢えず町で情報でも調べてみるか―――――――――っ!!!」

町に降りようとした瞬間………一護は虚の霊圧を感じた。

「この感覚は虚!!ってことは、ここは俺がいた世界か!!」

異世界に跳んでしまったと思っていた一護は間違いだったのかと思った。だが、それは錯覚だ。

「………マジぃ!!四人程虚に襲われてやがる!!」

急いで向かおうとした一護。だが気付いた。

「な!?俺の姿が始解前に戻ってやがる!!」

そう戻っているのだ。本来の死神なら驚くような事ではない。だが、一護の斬魄刀は常時解放型のタイプの為にありえないのだ。

斬魄刀は前のような霊子が込もっていないナマクラ刀ではなく、一護の身長程もある長く薄い斬魄
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