第八十七話 妹の受験その十一
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「この人は何の障害も持っていないらしいけれど」
「ただ働いてないだけよね」
「うん、生きていてね」
その間というのだ。
「誰の何の為にもしてこなかった」
「無駄飯食いね」
「いや、もっと凄いこと言った奴いるよ」
「何て言ったの?」
「出すもの出すだけの」
古田はこうも言った。
「それ製造機だってね」
「それは無駄飯食いよりも酷いわね」
「実際働いてなくてね」
「誰かの為にも動いてこなくて」
「感謝しなくて」
そうしてというのだ。
「奥さんにも逃げられたらしいしね」
「あれでしょ、働いて家事しなくてもいいけれど」
「その奥さんにも偉そうにばかり言って」
それでというのだ。
「ふんぞり返って作ってくれたご飯もね」
「あれでしょ、甘いとか辛いとか文句ばかりで」
「美味しい、有り難うとも言わなくて」
「逃げられてね」
「それでその時ずっと養ってもらってたのに」
働かないから当然と言えば当然のことである。
「それで爪切りまで持って行ったとか言ったんだよね」
「小さいわね、爪切りなんてね」
「買えばいいよね」
「それで済むでしょ」
「というか爪切りさえもお世話になっていたんだよ」
「甲斐性なしね」
「それでそこまでお世話になっていて感謝もしなくて」
古田はさらに嫌そうに話した。
「人に言うね」
「無神経よね」
「それで天理教にお世話になっても」
「今度は天理教の教会の文句ばかり言って」
「やっぱり感謝しないで人の家に上がり込んで」
「確かお邪魔しますも言わないで」
「ふんぞり返って来てね」
人の家にというのだ。
「大飯喰らってお風呂入って」
「朝ご飯も食べて帰って」
「しかも人の部屋に勝手に入って本漁って」
「その本の文句も言って」
「人の為には一戦も出さないで」
「高い煙草吸って」
「注意されたら病気で身体壊した親戚の人に殴ってやろうかとか掴みかかったり」
さらに言うのだった。
「それでお葬式で家族でもないのに後のお食事の時に上座に上がったり」
「物凄い有名よね」
「八条学園でもね」
「あの教会に行く学校の人も多くてね」
「理事長さん達もそうだし」
「この人直接知ってる人も多いのよね」
「もうあそこに来なくなってかなり経つけれど」
それでもというのだ。
「あんまりにも酷くてね」
「今も言われてるわね」
「生活費は親戚の人にせびっていて」
「貰ってて」
「お財布落としたとか言って貰ってたり」
「親御さんが甘やかしてて」
「貰ってたりね」
そうもしてというのだ。
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