第二章
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「お話してるらしいから」
「そうなの」
「本社の企画部や広報部の人がね」
「それで可愛いのになのね」
「してくれると思うわ、何しろね」
杏美は笑って話した。
「協力してくれるのは八条アニメだから」
「ああ、うちのグループのアニメ制作会社ね」
カーチャはうどんを食べつつ応えた。
「八条グループの中の」
「そうよ、そこにね」
「マスコットのことお願いしてるのね」
「ちゃんとしたデザイナーか漫画家さんかイラストレーターさんか」
「そうした人達がなのね」
「働いてくれるから」
だからだというのだ。
「安心してね」
「いいマスコットにしてくれるのね」
「まあ気に入らないって人は出ると思うけれど」
杏美は笑って話した。
「どうしてもね」
「百人いて百人が気に入る様なものもね」
「ちょっとないわよね」
「だからね、例えば日本人とイタリア人で感性違ったりするでしょ」
「正直日本の幽霊何が怖いかってね」
カーチャはこのことを真顔で話した。
「思ってるわよ」
「自分に来ないし」
「それでゆっくりと迫ったりするから走って逃げたらね」
「終わりね」
「教会にでも逃げ込んだら」
キリスト教のというのだ。
「いいでしょ」
「そう思うからよね」
「何が怖いのかよ。大きな烏賊や蛸が暴れ回る方が」
カーチャはそうした映画の話をした。
「怖いわ」
「どっちも全然怖くないわよ」
今度は杏美が真顔で答えた。
「どれだけ食べられるかって」
「日本人は思うわよね」
「まあ烏賊も蛸も大き過ぎたら身体が固くなって」
「美味しくないっていうのね」
「けれどどっちも食べものよ」
日本人の感覚ではというのだ。
「極論すれば鮫だって食べるし」
「アメリカって鮫映画多いけれどね」
「その鮫だってね」
「日本じゃ食べるし」
「ミズダコが人を襲うなんて殆どの日本人知らないし」
この蛸は大型で時としてそうしてくることもあるという。
「図鑑でもどうお料理したら美味しいか」
「そう書いてるだけね」
「だから大きな烏賊や蛸が出ても」
そうしたホラー作品でもというのだ。
「日本人は全然ね」
「怖がらないのね」
「そうよ」
こうカーチャに答えた。
「本当にね、それで怖いと思うのも」
「その国の文化次第ね」
「そうよ、だからマスコットも」
「どう可愛いかって思うのは国によって違うわね」
「それはあるわね」
「そうね、けれどここは日本だし」
「日本人の感覚で」
まさにそれに基づいてというのだ。
「考えてね」
「決めて」
「宣伝していくことになるわ」
「それじゃあね」
こうしたことを話してだった。
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