第一章
[2]次話
はよ帰れ
藤井寺球場に入ってだった、この球場を本拠地にしている近鉄バファローズの監督西本幸雄は笑って言った。
「今日もあるやろな」
「そうですね」
「相手阪急ですし」
「絶対にありますよ」
「今日も」
「前は大阪で試合したけどな」
大阪球場でとだ、西本はコーチ達に笑って話した。
「その時もでな」
「今日もですね」
「このカード続きますね」
「三試合連続で」
「そうなりますね」
「ああ、パリーグの風物詩になってるな」
西本は笑ったまま話した。
「完全に」
「そうですよね」
「お互い親会社がそうですから」
「しかも同じ関西なので」
「そう言い合いますね」
「どうしても」
「そやな、ただな」
ここで西本はこうも言った。
「ライオンズな」
「ああ、あそこもですね」
「親会社変わって」
「戻りましたね」
「そうなりましたけれど」
「あっちは前は九州でな」
本拠地はそちらでというのだ。
「そして今は所沢やさかいな」
「埼玉ですからね」
「関西じゃないですからね」
「それで言い合いませんね」
「どうしても」
「同じ関西やとな」
それならというのだ。
「言い合えるんや」
「そういうことですね」
「同じ関西だからこそですね」
「それで言い合えますね」
「お互いに」
「そや、それでや」
そのうえでというのだ。
「ここはな」
「それを楽しみにしながら」
「そうしてですね」
「試合をしますね」
「今日も」
「そうしてこな」
ベンチでこうした話をしてだった。
西本はまずは練習を行った、そしてだった。
対する阪急ブレーブスを率いる梶本隆夫も言った。
「さて、今日も言い合うな」
「そうした風になりますね」
「相手が相手ですから」
「ですから」
「前はロッテとの試合やったが」
梶本もまた自分達の試合の話をした。
「西宮でやってもな」
「言い合いはなかったですからね」
「相手がロッテだと」
「あと日本ハムでも」
「親会社の関係、それに本拠地が関西にないとな」
さもないと、というのだ。
「言い合えんな」
「そうですよね」
「これは阪神も同じですけど」
「阪神はセリーグですからね」
「どうしてもですね」
「そこは仕方ないです」
「そうやな、しかし今日はな」
梶本はコーチ達に笑って話した。
「聞けるな」
「そうですね」
「ではですね」
「今日も試合しましょう」
「そうしよな」
こう言ってだった。
阪急側も練習をした、それぞれ汗をかきそのうえで試合開始時間になるとそちらに入った。試合は順調に進み。
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