2話
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消えていった。
ご飯のくだりでは師匠って料理できるのか疑問やったけどそれは口に出さないでおく。
何をされるかわからんからな。
ま、出前とか外食という手段があるのに自分から作る言ってたから大丈夫やろ。
………本当に大丈夫かな?
結果的に言えば大丈夫だった。
むしろおいしかった。
おいしいと驚きながらつぶやいた時には「もしかして料理できへんと思ってたんか?」と言われて言葉に詰まってしまった。そこは笑って許してくれたけど。
今は食後でテレビを見ながらお茶を飲んでる。
師匠は台所で片付けをしている。手伝おうとしたが「今日は疲れてるやろ?休んでな。お手伝いなら明日から頼むわ」と断られてしまったためおとなしくテレビを見ていた。
すると、片付けが終わったのか師匠が台所から戻ってきた。ウチの正面に座ると自分の分のお茶をいれて話をもちだした。
「刹那。それじゃ、明日からどうするかきめようか」
「?明日からですか?」
言っていることがよくわからなかった。ウチは師匠に剣を習いに来たわけだから稽古をつけてくれるのではないのだろうか?
「あのなぁ、さすがにウチにも仕事があるんや。一日中家におるわけやないで」
言われて気づいた。そっか師匠にも仕事があるんや。となると、師匠が仕事に行っている間はウチ一人になるわけか。
「朝仕事に出かけて帰ってくるのは夕方以降になると思う。その間刹那は家で一人になってしまうということや。だからひとまず面倒見てくれそうな人に連絡するからその間はそこで「いい!そんなことしてくれへんでもええ!一人でも大丈夫や!」
「でも、まだ刹那小さいやろ?ほんと大丈夫か?」
「大丈夫。一人でも大丈夫だから」
師匠の提案を途中で遮って拒んだ。師匠がウチのこと考えてくれての提案だというのはわかる。けど、知らない人と一緒に過ごすなんて考えたくなかった。
なによりも怖い。師匠はウチのこと知っててそれでも一緒にいてくれると言ったけど、誰しもがそういうわけではないと思う。みんなが受け入れてくれるなら、ウチは里であんな目にもあわんかったやろうし。それにここは人間の住む町や。ウチみたいな化け物がいてはいけない場所…。ばれたら問題になることは火を見るよりも明らか。そうなったら師匠に迷惑をかけてしまうし、おそらく引き離される。そしたらまた昨日までの生活に逆戻りや。
そんなのは嫌だった。それなら一人で師匠の帰りを待っていたほうがずっといい。なにより一人でいることには慣れてるから。
「…わかった。そこまで言うなら連絡はしないでおく。けど、もしなにかあったらその時は誰かのお世話になってもらうからな。それでええか?」
「うん。それでええ」
師匠は心配そう
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