第三十九章
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を放った。
「マキシマムハイパータイフーーーン」
キュリオスもまた刃を放つ。それは闇の刃であった。光と闇が撃ち合いせめぎ合う。
やがて光が押される。キュリオスはそれを見て笑ってきた。
「私の勝ちだな」
「それはどうかな」
しかし天道は己の光が押されていようとも動じてはいなかった。
「御前の闇はただの闇だ。しかし俺の光は」
「その光は!?」
「闇をも含む光、闇を知る光の前には」
その言葉と共に天道の光がキュリオスの闇を押してきた。
「ただの闇は勝てはしない。見ろ」
「むっ!?」
キュリオスの闇が完全に劣勢になった。そして。
「俺の勝利だ。人間のな」
「うおおおおっ!」
闇が吹き飛ばされキュリオスもまた吹き飛ばされた。天道の最後の必殺技が見事キュリオスを退けたのであった。
キュリオスは空中で光に襲われその中で激しいダメージを受ける。地に落ちたその時には満身創痍で立ってはいられない程であった。荒れた地面にうつ伏せになって呻いていた。
「ぐううう・・・・・・」
「最早立つこともできまい」
天道は止めをさすわけでもなくそこから一歩も動かずにキュリオスに言ってきた。
「そうだな、スサノオよ」
「そうだ、今回は私の負けだ」
キュリオスもそれを認めてきた。
「見事だ。褒めてやろう」
「さっき言ったな、褒め言葉は俺には不要だと」
「ふふふ、そうだったな」
その言葉に笑って返した。
「貴様に対してはな」
「そうだ。最後に言い残すことはあるか?」
「そうだな、一つ聞きたいことがある」
キュリオスはそれに応えて天道に問うてきた。
「ネイティブの女王、日下部ひよりは何処にいたのだ」
「ここだ」
天道はそう告げてきた。
「ここだと!?」
「そうだ、ひより」
天道はひよりを呼んできた。
「何っ、ここにいるというのか」
「その通りだ」
そうキュリオスに告げる。
「灯台下暗しという言葉があるな」
「貴様、それを狙って」
「まさか自分のすぐ側にいるとは思わなかっただろう」
シシラーワームの姿のひよりが姿を現わした。そうして天道の側までやって来た。
「敵の虚を衝く、戦いの基本だ」
「成程、全ては貴様の手のうちにあったというのだったな」
それを聞いて頷いたようにして述べてきた。
「この私をそこまで手玉に取るとはな。流石と言ったところか」
「それは俺だけに対しての言葉か?」
「いや」
キュリオスはそれを否定した。そうではないと述べるのだった。
「人間そのものがな。人間との戦いはだからこそ楽しい」
「楽しいか」
キュリオスを見据える。その目には憎しみも怒りも特にない。あくまでただ見ているだけであった。強いて言うならばその心を見抜こうとしていた。
「無限の闇の
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