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星河の覇皇
第八十四部第三章 円明園の会議その三十八

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「そのことを申し上げておきます」
「左様ですか」
「その様に、ですが先程申し上げた通りです」
「中央政府は強いですね」
「そうです、強敵なので」
「油断は出来ないですね」
「そうです」
 彼等と戦うことはというのだ。
「我々が一致団結してもです」
「強いですね」
「綱引きにしますと今彼等が優勢でしかも」
 それに加えてというのだ。
「強い力で引っ張り続けています」
「それを引き戻すとなると」
「大変な労苦が必要です」
「我々が力を合わせても」
「そうです、因果なことに連合は常にこうしたものです」
「中央政府と各国政府が対立しますね」
「そして各国政府間もです」
 彼等もというのだ。
「やはりです」
「常にいがみ合い争う」
「そうした国です、平和で繁栄し続けてはいますが」
 そして技術も発展し続けている、連合が発展し続けている国であることは紛れもない事実であるのだ。
 しかしだ、それでもというのだ。
「ですが」
「その中では常に対立と衝突が起こっている」
「まさにホッブスの言う様にです」
 かつてのイギリスの思想家が言った様なというのだ。
「万人の万人に対する闘争がです」
「行われている国ですね」
「法律はありますが」 
 中央政府にも各国政府にもだ、ホッブスが必要だと主張したそれは確かに存在しているというのである。
「しかしです」
「常に対立している」
「それは事実なので」
「そこが、ですね」
「因果に思います」
 その様にというのだ。
「私は」
「そうですね、それはです」
「連合にいればおわかりですね」
「はい、連合は」
 まさにとだ、朴も話した。
「そうした国であり」
「我々が中央政府と争うことも常です」
「その権限を守る為に」
「もうそれはです」
 まさにというのだ。
「連合にいることとです」
「考えて」
「そしてです」
「生きていくことですね」
「そして政治家になれば」
「尚更ですね」
「その国の国益の為に動き」
 そしてというのだ。
「国益を得る」
「そのことに徹するべきですね」
「そうあるべきかと」
「その国益を見極め」
 朴も伊東の言葉を聞いて述べた。
「そして国家と市民にその国益をもたらす」
「それが政治家の仕事ですね」
「左様ですね、ただそれがです」
 朴はさらに言った。
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