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星河の覇皇
第八十四部第三章 円明園の会議その三十六

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「ご安心を」
「それでは」
 伊東もこう応えた、そしてだった。
 伊東は朴と込み入った話もした、そこでだった。伊東は朴に対してこんなことを言った。
「中央政府はもう動いています」
「我々の動きを見て」
「はい」
 そしてというのだ。
「そうしてです」
「動いていますか」
「水面下で、ですが」
「そうですか」
「カバリエ外相それにです」
「金内相ですか」
 朴は自分の国の人間である彼女の名前を出した。
「そうですか」
「はい、あの人もです」
「内相としてですね」
 中央政府は各国政府に対して内務省と外務省が動く、内務省が情報を集め外務省が対するのだ。
「そうされていますか」
「その様です」
「そうですか、彼女達が向かってきますか」
「ですから」
「手強いですね」
「そうです、カバリエ外相も金内相もです」
 二人共とだ、伊東は念を押す様に話した。
「非常に手強い人物です」
「傑出した政治家ですね」
「それぞれタイプは違いますが」
 それでもというのだ。
「非常にです」
「優れた政治家で」
「味方であれば非常に頼もしいですが」
 しかしというのだ。
「今彼女達は敵です」
「敵であればこの上なく厄介な相手ですね」
「そうです、中央政府は味方にもなれば」
「時に応じて」
「敵にもなります」
「それは各国間でも同じですね」
「そうです、それが国際政治というもので」
 そうしてとだ、伊東はさらに話した。ここで紅茶を飲むがそれは中国風の紅茶でありイギリス風のものとはまた違う味であった。
「敵味方はです」
「常に変わるもので」
「そして中央政府は今は敵であり」
「カバリエ外相と金内相がですね」
「またとない強敵です」
 そうなっているというのだ。
「我々の権限の維持の為の」
「まさにですね」
「左様です、ですから」
「ここはこの上ない強敵として向かい」
「そしてです」
「向かうべきですね」
「そうなります」
 こう朴に話した。
「そして韓国の今の決断をです」
「日本は支持されますか」
「尊重し」
 そしてというのだ。
「そのうえで」
「そうですか」
「これから宜しくお願いします」
「それでは、しかしこの敵味方が常に変わるのが国際政治ですね」
 朴は伊東から聞いた言葉をそのまま述べた。
「まさに」
「左様ですね」
「我が国はそれが出来ていません」
「我が国に常に対してですか」
「日本とは逆のことを行う」
 日本の政策や行動を見てである。
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