第二十七話 姿が変わりその十二
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「使うその時にな」
「フィン=マックールさんの時と同じやな」
「ああ、その瞬間隙が出来るからな」
「倒すな」
「ゲイボルグは特別な槍や」
このことはトウェインが言った。
「足で蹴って投げてな」
「ああ、無数の棘を放って攻撃するな」
羅も言ってきた。
「そやな」
「普通に使ってもかなりの武器やが」
「そうして使うとな」
「まさに必殺の武器になるわ」
「そんな槍やな」
「そやからな」
トウェインはク=ホリンを見据えつつ語った。
「ここはな」
「蹴らせるな」
「そうするで」
「手に持った槍を足で蹴るまでの動作には結構な時間がかかる」
このことは施が言った。
「サッカーで手に持ってるボールを蹴る感じか」
「普段は何でもない様な動きだけれどね」
アレンカールもク=ホリンを見据えている、顔は笑っていて目もそうだがその目から放っている光は強い。
「こうした戦闘の中やとね」
「結構な時間のロスがある動きや」
「それをさせることね」
「敵を追い詰めてな」
「切り札を出させる」
「その切り札の弱点を衝くことやな」
「ええ、今回もそうして戦いましょう」
こう話してまずは戦の時の異形と言っていい姿になった神霊にだった。
一行は攻撃をしていった、そして。
形勢を見てこのままでは危ういと思ったク=ホリンがゲイボルグを足で放とうとしたその時にだった。
十人で一瞬だが隙を見せた神霊に総攻撃を浴びせた、それぞれ渾身の術と攻撃を放ち強烈な一撃を浴びせていった。
それで勝敗は決した、ク=ホリンは元の整った姿になって言った。
「よくやったよ、じゃあこれでね」
「先に進んでええですね」
「そうしないと駄目だよ」
メルヴィルに笑って話した。
「君達はその為に来ているからね」
「この塔を踏破してですね」
「素晴らしい力を手に入れる為にね」
まさにその為にというのだ。
「この塔に来ているんだからね」
「そやからですね」
「先に進むんだ」
この階からというのだ。
「いいね」
「ほなそうさせてもらいます」
「じゃあ僕はこれでね」
ク=ホリンはさらに言った。
「休ませてもらうから」
「ナポリタンをですね」
「いただくよ、しかし僕達の国はね」
ここでも苦笑いで言った。
「本当に食文化はね」
「あかんですか」
「そう言うしかないよ」
残念そうに言うのだった。
「残念なことにね」
「そうですか」
「そしてね」
それでというのだ。
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