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神々の塔
第二十七話 姿が変わりその十一

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「まさに」
「この神霊さんのな、しかしな」
「それでもか」
「その親指を舐めるな」
「まさにその時にやな」
「隙が出来る、一瞬でもや」
「その一瞬にやな」
「攻撃を仕掛けるんや」
 その隙にというのだ。
「知恵を授かるその時にや」
「知恵か」
「知恵を授かられるとな」
「そうなると厄介やな」
「しかし授かるや」
 そうしたというのだ。
「そのや」
「まさに一瞬にやな」
「仕掛けるで」
「わかった、ほなな」
「大きな武器は大きな弱点にもなるってことやな」
 芥川も構えを取りつつ言ってきた。
「そしてその武器をや」
「使わせるんや」
「そういうことやな」
「相手が切り札を出すのはな」
「切り札を出さなあかん時や」
「そこまで攻めることやな」
「そうしたろな」
 こう言ってだった、芥川は分身の銃を使った。印を結んで足を閉じた状態で立った姿勢で一人が二人二人が三人となっていき。
 七人となってフィン=マックールに向かう、他の面々も攻撃を行い。
 神霊に攻撃を仕掛け遂に右の親指を舐めようとしたところで。 
 総攻撃を仕掛けた、そうしてこの神霊を倒し他の神霊達もだった。
 彼等の特徴を考慮したうえで戦っていった、そして最後のク=ホリンとなったが戦になると髪の毛から血を噴き出し右目がくぼみ左目が突き出て全身に血管を浮き上がらせた彼と戦うとその中でだった。
 槍を振るう神霊と対峙しつつだ、メルヴィルは言った。
「この方にも切り札があるで」
「ゲイボルグやな」
 その槍を見つつだ、シェリルはメルヴィルに応えた。
「あの槍やな」
「あの槍を放つとな」
「敵に無数の針が来るな」
「槍から飛び出たな」
 まさにそれがというのだ。
「来てな」
「とんでもないダメージを与えてくるな」
「そや」
 こうメルヴィルに話した。
「もうそれは知ってるな」
「わしもな」
「むしろケルトに詳しい自分の方がな」
「伊達に本国よりアイルランド系が多い国におらんで」
 アメリカにというのだ、起きた世界のアメリカではそこまでアイルランド系アメリカ人が多いのだ。
「アイルランド本国よりもな」
「それでやな」
「あの神霊さんのことも知っててな」
 ク=ホリン自身のこともというのだ。
「それでな」
「ゲイボルグのこともやな」
「知ってるわ」
「そやな、使わせたらな」
「とんでもないことになるわ」
「ほな使わせん、もっと言えばな」
 シェリルはその目を鋭くさせてだった。
 自分の周りに自分が使役しているドラゴンを出せるだけ出してそのうえでメルヴィルに対して言った。
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